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2023.07.24

【鳥人間コンテスト応援企画⑤設計担当者対談】記録をつくって次のステップへ

社内報でも、もうお馴染みとなったOSTech公式鳥人間コンテストチーム「Flower’s factory(フロワーズ ファクトリー)」が書類審査を通過し、第45回鳥人間コンテスト2023への出場が決定しました!

昨年は審査が通らずに、悔しい思いでこの1年を過ごしてきました。今年はその思いを胸に、機体設計、性能、部品製造の緻密さ、あらゆる部分をグレードアップさせて記録が狙える!!というレベルまで到達しています。

そこでOSTech ONLINE MAGAZINEでは、7月30日の大会本番へ向けた鳥人間コンテスト応援企画を掲載します。これまでどんな活動をしてきたのか、天候不順やコロナなど、数々の受難の歴史、チームの普段の活動など、メンバーが紹介します。

鳥人間コンテスト応援企画のラストは、今年の機体「淕號機(ロクゴウキ)」のコックピット設計担当者と、翼・尾翼と全般設計を担当した2名の対談。大学時代から関わっているコンテストについて、設計者の目線で語っていただきました。

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PROFILE

  • 澁谷 雄太さん(機電事業本部 豊田支店)
    入社:2014年/新卒

  • 片桐 宙平さん(機電事業本部 神戸支店)
    入社:2018年/新卒

設計者だからこその厳しい視線

テスト飛行会の時のおふたりの鋭い眼差しが印象的でした。機体組み立ての段取りや部品の細部にいたるまでチェックされていましたよね。おふたりは設計を担当されていると聞いています。

澁谷さん

主翼と尾翼の設計を中心に、機体の全般設計を担当しています。

片桐さん

自分はコックピットの設計担当です。試験担当でもあるので、テスト飛行会の時には作業指示を出していました。テストでは、翼が揚力を受けてちゃんと浮き上がるのが確認できました。思っていたよりも揚力が出ていましたね。

澁谷さん

今回、航空機の主翼の端にも取り付けられているウイングレット(主翼端翼)を採用しました。空気の流れを整え空気抵抗を減らす役割があります。翼が揚力を受けて上にあがっていく時に、左右同時で均等であることもテストでわかりました。人の手で製作しているにも関わらず、根本から先端までストレートに仕上がっていて、精度の高い機体になっていると感じました。

片桐さん

年々、製作レベルが上がっていますよね。

ウイングレットは、主翼が揚力を受けて反り上がるとき垂直になるように設計されている(機体完成時は60度)

学生時代に鳥コンにハマってしまった キャリア選択にも影響

片桐さん

そもそも鳥人間コンテストに関わるようになったのは、大学のサークルがきっかけでした。中学生のころから知っていたし、鳥人間サークルのおもしろい先輩と仲良くなりたいと思って加入。でも当時、サークルを4つくらい掛け持ちしていて。早々にやめようと思っていたのに、メンバーが少なすぎて辞められませんでした(笑)。

澁谷さん

自分は小学生のころからTVで見て知っていました。大学時代、サークルはどこに入ろうかな?と考えていた時に、参加しているサークルを目にし、「おお!これか!」と思って入りました。機体設計にハマってしまって勉強しているうちに、大学の専攻は電気系だったのに仕事も設計の道を選ぶことに。今は、大手自動車メーカーでボデー部品の開発設計をしています。

片桐さん

キャリア選択という視点では、自分も澁谷さんと同じく大きな影響を受けています。サークルで中心的な役割をしていた3年生の時に、桁(機体の背骨部分)を折ってしまって大会に出られなくなってしまった。その悔しさが根底にあって、OSTechに入社後、Flower’s factoryに参加するようになったんです。入社当時は浜松支店に所属していましたが、もっとチームに関わりたいと大学時代の地震研究の専攻を活かして、耐震設計の案件を持っている神戸支店に異動しました。

澁谷さん

自分も大学チームで設計した機体が重たすぎて、翼の根本でボッキリ折れてしまうという経験をしました。春休みの時期だったので、急ピッチで再度作り直し、大会には出場しましたが(笑)。

悔しさが原動力に みんなでひとつのものを完成させる

片桐さん

大学時代に出られなかった経験があって今がある。Flower’s factoryも、これまで台風による天候の悪化やコロナによる大会中止などもあって記録を出せていません。各地の作業場で手分けして、みんなでひとつのものを作り上げてきているので、みんなで飛び立つところが見たいですね。

澁谷さん

飛べていない悔しさがありますよね。これまで、初代の設計を引き継いでから「淕號機」まで、いろいろなプランを試してきました。設計の責任者として、みんなから全幅の信頼を預かっているので、設計理論を証明するためにも、今年こそは飛んでほしいです。
そして、飛ぶことができたら、今、チームが参加している滑空機部門ではなく、人力部門に挑戦したいってメンバーに訴えています。いつかはチャレンジできたらいいなー。

片桐さん

おんなじ気持ちでいました! まずは滑空機部門で飛べるのを証明してからなんですけど、次のステップも考えています。

澁谷さん

これから先も常にチャレンジし続けることを考えたら、そうなりますよね。そろそろ設計班も次の世代を育てないといけないと思っています。ここまで集積してきた知見や飛行データを引き継いでいきたいですね。

活動を続ける理由 常に挑戦を

年々、機体の完成度が高まっているのは、そうしたチャレンジ精神をみんなが持ち続けているからなんですね。そう遠くない未来に、Flower’s factoryが新たなステージへと進出するのも楽しみです。興味がある人は、どんなことから参加できるんでしょうか?

片桐さん

社内掲示板に連絡先を掲載しているので、怖気付かずにコンタクトとってほしいです! 新しい仲間が増えればと思っています!

澁谷さん

今年はもう終わっていますが、まず最初は翼を作るのを手伝ってもらうことからスタートですね。昨年のテスト飛行会には75名ほどの参加がありましたが、それ以降、新卒で入社した若手も含めて続々とチームに参加してくれています。

片桐さん

メンバーは、学生チームと違って年齢層の幅が広いのが特徴です。新卒入社の若手から、50代のエンジニアもいる。そんななか、上の世代の人がとってもフランクに接してくれるので和気藹々としていますよね。

澁谷さん

そうですね。遊びながらも、作るときは真面目に、締めるところは締めるというチームです。

片桐さん

手を動かすのが基本で、楽しくスキルアップできるのが魅力です。

澁谷さん

業務に転用できるのが一石二鳥といえます。ものづくりが好きな人、エンジニアとして成長し続けていきたい人にはおすすめです。ぜひチームに参加してみてください!

5回シリーズでお届けしてきた鳥人間コンテスト応援企画。
大会はいよいよ今週末、7月29日(土)、30日(日)に開催されます。OSTech公式チーム「Flower’s factory」は、30日の滑空機部門に出場。これまで記事でご紹介してきたみんな、チームメンバーの想いはもちろん、OSTech社員一同の願いを込めて、飛び立ちます!

チームへのエールをよろしくお願いします!

【鳥人間コンテスト2023 開催概要】
開催日:7月29日(土)、30日(日)※Flower’s factoryの出場は7/30(日)午前中の予定(天候や大会進行により、日時は変更になる場合があります)
会場:松原水泳場(滋賀県 琵琶湖)
鳥人間コンテスト公式サイト:https://www.ytv.co.jp/birdman/

※会場応援の参加申し込みは締め切っています。

OSTech公式チーム「Flower’s factory」事務局では、ご意見やご質問、チームへの参加をメールで受け付けています。
所属拠点と氏名を明記の上、下記までご連絡ください。

Flower’s factory(フロワーズ ファクトリー)事務局
E-mail : f-factory@ostechnology.co.jp

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