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2024.04.08

【ジョカツ企画/連載ドキュメント】 OSTech男子のリアル (第1話・就職編)

国内トップクラスのエンジニア在籍数を誇るアウトソーシングテクノロジー。メンバーの一人ひとりに、夢があり、キャリアプランがあり、ライフスタイルがある。前回まで、OSTech女子のリアルを連載してきたが、今回からは男性編がスタート。仕事やプライベートでのストーリーをドキュメンタリー形式でお伝えする。OSTechに中途で入社したユウが主人公のストーリー。「就職編」「転職編」「活躍エンジニア編」の3部作の第1話は、ユウの学生時代から“エンジニア”という職へ向かうまでの物語をお届けする。

女性編:https://www.ostech-online-magazine.com/tag/ostechのリアル/

PROFILE

  • ユウ(中途入社)

Episode 1 自立

「うわ、この眺め、エグすぎだって!」。

父が買ってきたVRゴーグル『オキュラスクエスト2』を横取りして、『バイオハザード4』を夢中でプレイしているユウ。ゲーム仲間の誰よりも早く、VRの世界を体感した。
父は大手ゲーム会社に勤めている。好奇心旺盛で、最新技術をためさずにいられない性格。『オキュラスクエスト2』も、発売と同時に手に入れたほどのガジェット好きだ。だから、ユウの身の回りには、最先端のテクノロジー機器が常にあった。

それだけではない。父は電子工作が趣味。壊れた電子機器を自分で修理するくらいはお手のもので、ユウはそんな父を尊敬し、憧れていた。父のマネをして、高校生の時に電子工作キットを買い、ラジオを自作したこともある。

だから、「将来はエンジニアになろうかな…?」。そう思うこともあったが、ユウは大学の専攻に商学を選んだ。理由は、学費が安かったから。

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ずっと地方都市で育った。
地元は“田舎”とは言えない、大きな都市なのだが、それでも大都会に憧れた。

狭い世界を飛び出て、「大きく羽ばたきたい!」という夢をかなえるのに、大学への進学は絶好のチャンス。「東京へ出るために、学費も生活費も自らアルバイトで稼ぐ」。地方都市からの脱出と、親からの自立を目指し、ユウは憧れの地・東京へと向かった。

Episode 2 迷走

でも、現実は甘くない。ユウがそう実感するのに、時間はかからなかった。学費や生活費を稼ぐには、アルバイトのシフトをたくさん入れる必要がある。しだいに、学業との両立ができなくなっていった。早くも大学2年生の時、限界が到来。仕事か勉強か。ユウが選んだのは、仕事だった。

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「大学の授業が終わった後にできるから」という理由で始めた居酒屋でのアルバイト。でも、ユウはどんどん、のめりこんでいった。
「学費も生活費も稼ぐぞ!」と、ホールでも厨房でも、どんな仕事でも引き受けるユウのことを、店長は高く評価してくれた。他のアルバイトとの人間関係も良く、働きやすい。「ここでがんばって働いて、この居酒屋チェーンを運営する会社に正社員として登用される」という道もアリなのでは?

そう考えたら、「大学で4年も学んだ後に就活をして、やっと社会人としてのスタートを切る」というコースが、とても、まだるっこしく感じられた。
ついにユウは、大学中退を決断。居酒屋でフルタイムのアルバイトとして働くことに。「他の人よりも一足早く、社会人になったのだ!」という高揚感がこみ上げ、意気揚々と新たな一歩を踏み出した。

Episode 3 再起動

そんなユウだったが、「自分は世間知らずで、未熟者なのだ…」とすぐに思い知らされてしまう。フルタイムで働き、他のアルバイトをまとめる立場も任されるようになったのに、いっこうに正社員登用の話が出てこない。
思い切って、店長にたずねたところ、「ウチの会社では、1店舗に正社員は1名だけって決まっているんだよ」。つまり、尊敬する店長が辞めたり異動したりしない限り、この店舗でユウが正社員に登用されることはない。

そんな基本的な社内ルールも確認せず、正社員を目指していたのか。自分のダメさかげんに嫌気がさした。どこかの店舗で正社員の空きが出るまで、じっくり待てばいいのかもしれないが、その時間がもったいない。

ユウは居酒屋を辞め、正社員で採用してくれる会社を探すことにした。しかし、大学中退でアルバイト経験しかないユウを、正社員で雇ってくれる会社は、なかなか見つからなかった。

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生活費を稼ぐためにアルバイトを転々とし、その記録が職務経歴書に書き加えられる。そのたびに「腰を落ち着けることができない人材」と見なされ、正社員採用が遠のいていく。
しかも学費が不要になったおかげで、フリーター生活でも、それなりにお金はある。遊べる場所に不足しない東京で、ユウは、やんちゃな世界に引きずり込まれていった。

「このままではいけない。人生を再起動しなければ」。ユウがそう思ったのは“人生の区切り”と考えていた25歳の時だ。定職に就かず、貯金も底をつき、もう家賃も支払えなくなっていた。
上京の時に夢見ていた「自立」とは、あまりにも違う現状に、情けなくて仕方がなかったが、もはや失敗を認めるしかない。親に頭を下げ、実家に帰り、地元で職探しをしよう。親から厳しい言葉をかけられることも覚悟していたが、決意を伝えると、意外にも暖かく受け入れてくれた。

「ここで立ち直れなかったら、人生終了だぞ」。そう自分に言い聞かせ、再就職先を探した。その時、ユウの頭の中に、子どものころに思い描いていた夢がよみがえってきた。

「エンジニアになりたいな」。その想いを軸に、ユウの職探しのチャレンジがスタートした。

(第2話・転職編に続く)
https://www.ostech-online-magazine.com/blog/20240415_1/

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