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2023.08.07
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2023.08.07
技術者派遣をメイン事業とするアウトソーシングテクノロジー(以下、OSTech)と、その親会社で製造派遣業を手掛けるアウトソーシング(以下、OS)。両社は今、「女性活躍推進プロジェクト(以下、ジョカツ)」を立ち上げている点で共通している。ともに、「“モノづくりは男性の仕事”という、現場に根強く残るイメージを変え、女性を始めとする多様な人材が活躍できる環境を作ることが、さらなる企業成長に不可欠」と考えているからだ。そこで今回は、双方のジョカツに携わるメンバーに集まってもらい、座談会を企画。ジョカツによって何を実現していくのか、語り合ってもらった。【本記事は前後編の後編です。前編はこちら】
アウトソーシング
木田 和成(製造・サービス統括本部 第1事業統括部 統括部長)
アウトソーシングテクノロジー
渡鍋 敦志(機電事業本部 横浜支店 支店長)
アウトソーシングテクノロジー
石井 えみ(事業推進本部 関東キャリアマネジメント課 係長)
木田(OS) OSTechも含めたグループ全体に共通していることだと思いますが、「育休について法令に準拠した制度があるものの、社内に浸透し、フルに活用されているかと言えば、まだまだ物足りない」ということでしょう。
今、モノづくりの現場では、人材不足が深刻化しています。その解消の切り札として、女性の活躍が期待されているのですが、出産・育児のために仕事を辞めた後、復帰できないケースが少なくない。モノづくりの技術・技能は一朝一夕には身につかないので、「すでにスキルを身につけているが、育児のためにいったん仕事を離れた人材に、戻って来てもらう」ことは、非常に望ましい。ですから、育休制度とそこからの復職支援に重点を置いているわけです。
遠藤(OS) 女性を含めた多様な人材を受け入れることや、そのための労働環境の改善は、体力のある会社でないとできないと思います。そういう点では、アウトソーシンググループがモノづくり業界の先頭に立って、実績を作っていきたい。業界として、会社として、女性が働きやすい労働環境を作ることで、「選ばれる業界・会社になりたい」という想いで取り組んでいます。
渡鍋(OSTech) OSTechも「制度はあるが浸透・活用が不足している」という課題は同じですね。私自身の体験談をお話しすると、息子が生まれた当時、2週間ほど育休を取ろうと、上司に相談をしたところ、「え?」というリアクション。結局、1日だけお休みをいただくことになりました。最近、ジョカツで実施した管理職向けのセミナーで、「男性社員から育休取得の相談があった時の対応」についても、みなさんに学んでいただいた。ですから今、相談していれば長期のお休みを取得できたかもしれませんね(笑)。ジョカツを通して、少しずつ制度の浸透・活用を図っていき、実績を積み上げていくつもりです。
石井(OSTech) ジョカツを通じて経営陣に働きかけることによって、現場のニーズに合った制度運用に変更された事例もあります。
例えば、OSTechは2022年までは時短勤務の対象は「子どもが小学3年生まで」だったのですが、ジョカツの提言もあって小学6年生までに延長されました。育児・介護休業法で定められている時短勤務の対象年齢は3歳未満なので、「小学3年生まで」でも企業努力してくれていたと思います。しかしさらに対象を拡充。私自身も今、育児との両立のために時短勤務を続けられています。こうした地道な改善努力を続けていきたいですね。
木田(OS) さまざまな施策を企画・推進していくためにも、ジョカツ専任の担当者をさらに増やしていこうと思っています。現在、専任は遠藤さんだけですが、2023年7月から、新たなジョカツ専任者の社内公募をスタートする予定。仲間を増やして、ジョカツを盛り上げていきます。
遠藤(OS) 育児休暇の取得促進や働く女性の理解を深めるために、“ホームステイ”制度があったらおもしろいなと考えています。これは、「育児の何が大変なのか」を知ってもらうため、育児と仕事を両立しているメンバー宅に他のメンバーが何泊か滞在させてもらうもの。育児の苦労を理解してもらうとともに、「仕事とうまく両立させるには、何ができるか」を、当事者と周囲のメンバーが一緒に考えていける雰囲気を作り出す狙いです。
渡鍋(OSTech) 良いですね! 育児だけでなく、介護のための休暇を取得しているメンバー宅への“ホームステイ”もあり得るかもしれません。というのも、私がジョカツを通じて、今後、取り組んでいきたいのは介護の分野だからです。OSTechは若いメンバーが多い。親の介護には誰もが直面しますが、まだイメージが湧かない面もあるでしょう。育児と同様に、周囲の理解を深めていく必要があると思っています。介護休暇の取得だけでなく、時短勤務や在宅勤務にシフトするなど、働き方を変えて仕事を継続できるような施策を考えていきたいです。
石井(OSTech) 私は、女性だけでなく、メンバー全員のキャリアアップ支援に取り組んでいきたいです。ジョカツはその名の通り、女性の活躍を支援することから手をつけていますが、本質的には”Diversity&Inclusion”(ダイバーシティ&インクルージョン)の実現のため、性別だけでなく、年齢や国籍、障がいの有無などに関わらず、誰でも活躍できる環境をつくるためのプロジェクト。今後は、メンバー個人と会社の目指すところを、すり合わせて、キャリアアップをフォローできる体制を整えていきたいと思っています。
遠藤(OS) 私は、今回の座談会のような機会を増やせたらいいと思います。これまでは、同じグループの会社で同じくジョカツを立ち上げているのに、取り組みを共有する機会がありませんでしたから。例えば、今後、OSとOSTechで一緒に、女性活躍に関わるセミナーを企画できたらすごくいいなと思いました。
木田(OS) ジョカツだけでなく、広くメンバー同士の交流が進めばいいと思います。ひとくちに「家庭と仕事の両立」といっても、やり方は千差万別。また、プライベートなことなので、人によっては、どうやって両立しているのか、オープンにしたくないケースもあります。そういうときに、メンバー同士の交流があれば、横のつながりによって、それぞれの知恵がシェアされるかもしれませんから。
実はOSには、「他部署体験」という制度があり、メンバーが短期間、他の部署の仕事を経験できる仕組みがあります。部署の垣根を超えた交流の機会をつくり、全社的な視野を養ってもらうための制度。これをOSだけでなく、アウトソーシンググループ全体に広げるのも、いいかもしれませんね。
渡鍋(OSTech) もし実現したら、ぜひ、参加したいです! そのインターンシップ先の対象を、海外のグループ会社まで含められたら面白いのではないでしょうか。海外企業は、女性の活躍という面で、日本よりも先進的であるケースが多いと思いますから。
石井(OSTech) グループ全体でジョカツに取り組めば、より進展のスピードが速くなりそうですね! 会社同士をつなぐ窓口が必要なのであれば、その役割を私が担うことも考えます!