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2024.03.25
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2024.03.25
2023年12月、笠井嘉明がアウトソーシングテクノロジーの新しいトップに就任した。新社長は、2014年にOSTechに入社した後、執行役員 経営戦略室長を始め、グループ会社の株式会社ORJ代表取締役社長、親会社の株式会社アウトソーシング常務執行役員・製造サービス統括本部長などを歴任してきた。今回は、親会社の2023年12月期の決算が発表されたタイミングで、笠井新社長を取材。改めて就任のあいさつをしてもらい、2023年の振り返りや、社員のみなさんへのメッセージなども語ってもらった。
代表取締役社長
笠井 嘉明
「OSTechの未来を創造するのはみなさんです」。
就任直後に社内掲示板の動画で社員のみなさんにメッセージを述べたときも、同じことを言ったと思います。これが一番、私がみなさんにお伝えしたいことです。「OSTechは自分の会社だ」という意識を持ってもらい、「自分がOSTechを成長させていくのだ」と、自分の業務に熱心に取り組んでもらいたいのです。そして、そうなるように、私たち、経営陣が全力でみなさんを支える会社にしていきたい。一緒に頑張りましょう。
そうですね。OSTechは「誰が社長になっても、組織が回り、企業成長できる」というステージへと移行しなくてはいけない規模になっています。私の役割は、そうした自律的に動く組織へ進化させるために、みなさんの意識変革や、属人的になっている業務のマニュアル化・システム化を進めていくことだと考えています。
意識を変えるきっかけにしていただくために、私がマネジメントに携わる上で、大事にしてきた「3原則」を、みなさんにシェアさせてください。
1 努力とは、結果で示すもの
2 目標とは、最後まで諦めずチャレンジして超えるもの
3 幸せとは、みんなで勝ち取り分かち合うもの
この3原則は、私の長いキャリアの中で最初に管理職になった際、チームメンバーに伝えたもの。「ブレない軸を言語化し、それを掲げる」ことで、「この原則に則って働いてくれれば評価しますよ」と明確化するためです。
この方針を掲げ続けていると、だんだんとメンバーの意識が変化してくる。例えば、「〇件受注しました」「△プロジェクトが終了しました」と簡単に報告するだけだったのが、「私がこういう工夫をした結果、前月より多い〇件受注できました!」「私がこういう働きかけをした結果、△プロジェクトを予定より1か月早く完了できました!」と。自分が努力することで、目標を超える結果を出し、それをほかのメンバーにもシェアするようになる。そうした成長の場面を何度も見てきているので、30年以上、この3原則をまったく変えずに掲げ続けているのです。
その通りです。この業界の会社に入社したのが1989年ですから、もう35年になります。この業界は「エンジニアのみなさんに現場で活躍してもらう」という事業形態で、自分の会社に対する所属意識が低くなりがちです。例えば、「給料が安い」と感じたら、「給料の高い会社へ転職しよう」と考える人が多いと思います。でも、「さらに現場で頑張ってお客様に高く評価してもらい、会社の業績アップに貢献し、自分の給料アップにつなげよう」と動いてくれたら、とても理想的ですよね。
私はOSTechに入社する前の会社で、リーマン・ショックによる業績低迷を受け、厳しい立場を経験しました。「社員がもっと自主的に動くことができる組織作りをしていれば、お客様から案件を打ち切られることもなく、社員を守ることができたかもしれない」と、激しく後悔しました。今、OSTechの社長に就任して、エンジニアのみなさんには「スキルアップしてください」、営業のみなさんには「受注目標を達成してください」と、ハッパをかけることもあるかもしれません。でもそれは、みなさんの生活を守るために言っているのだとわかっていただけたら、とてもうれしいですね。
「技術」によって役立てる領域は、無限大です。以前、私は建設系の技術者アウトソーシングの会社にいて、国の大きなプロジェクトに参画した経験もあります。OSTechの技術力をもってすれば、例えば、宇宙開発や深海探査などの巨大事業に関わることも可能です。デジタル領域と同様に、OSTechが活躍できるフィールドは各方面に広がっています。ただし参画するためには、安定的に売上・利益を出し続ける会社にならないといけません。「長期にわたるプロジェクトに参加してもらうパートナー」として、認められる信用力が必要ですから。
まず、しっかりと売上・利益とも前年比で成長することができました。みなさんの頑張りのおかげです。本当に感謝しています。
一方で、期初に立てた業績目標を下回ってしまったのも事実。その要因は2つあります。ひとつは、営業方針として、「多くの案件を受注する」よりも「高度な技術を必要とする案件を受注する」ことを掲げたこと。そのため売上アップのペースが鈍化してしまったのですが、OSTechの次の成長のために必要な施策ですので、ブレずに続けていきます。
もうひとつの要因は、人材採用面で苦戦してしまったことです。コロナ禍が終息し、多くの企業が採用を再開した結果、人材獲得競争が激化。目標通りの採用ができませんでした。今後は、人材紹介会社さんに頼ってばかりではなく、自社の魅力を積極的・継続的に発信。例えば、新卒時には他社に就職したエンジニアさんが、「よりキャリアアップしたい」と思った際、キャリアアップの手段としてOSTechが選択肢に挙がるように採用力を強化していく方針です。
社員のみなさんには、多くの不安・心配を招いてしまい、苦労をかけました。ただ、問題点が明らかになったことで、会社全体としてのコンプライアンス遵守の意識は飛躍的に高まったのではないでしょうか。
今後は、コンプライアンス遵守を設計に組み込んだ、ソリューションの導入や体制づくりにより、より確実にコンプライアンスを守れるように進めます。今年度中に、そのための投資をしたいと考えています。
歴史を振り返れば、常に「世の中が大きく変わる瞬間」がありました。ろうそくから電灯へ、馬車から自動車へ。そうした変化が起きる裏には、常に技術の進歩があり、技術者の貢献があった。いま、OSTechグループには約2万6,000名ものエンジニアが在籍している。世の中の大きな変革に貢献できる会社へと成長しています。
みなさん一人ひとりが、「自分はどのような変革に貢献しようか」と考えて、ワクワクしながら仕事に取り組む。そうしたことができる会社なのです。ぜひ一緒に、世の中を変えるような大きな挑戦をしていきましょう。