Career Story

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2025.02.25

【キャリアチェンジ支援制度】「憧れの設計職に携われた」。公募で変わったエンジニア人生

アウトソーシングテクノロジー 機電事業本部には、エンジニアがこれまで培った技術力をもとに、次のステップとしてキャリアチェンジできる仕組みがある。公開された求人情報にエンジニア自ら応募し、選考に合格すれば携わることができる「エンジニア ポスティング」という公募制度だ。現在は、タレントマネジメントシステムを活用して、技術者がいつでも情報を閲覧できるようになっている。今回は、同制度によって生産技術職から、憧れだった設計職に就くことができた機電事業本部 浜松支店のエンジニア、藤井雄大を取材。エンジニアの希望に耳を傾けてくれるOSTechだからこそ実現できた、今の仕事のやりがいなどを語ってもらった。

PROFILE

  • 藤井 雄大(機電事業本部 東海エリア 浜松支店)
    ◆入社:2018年(中途)
    ◆趣味:観葉植物を育てること、旅行

3年間キャリアチェンジの希望を出し続けた

最初に、公募制度を活用する前に携わっていた業務の内容を教えてください。

自動車のバンパーを作る現場で、生産技術職として約5年間、勤務していました。私がOSTechへジョインする前に携わっていたのと近い業務。もともと、OSTechには設計職を希望して入社したのですが、設計の経験はありませんでした。そこで当時の担当営業さんが「将来のスキルアップのため、まずは生産技術の仕事から始めて、徐々にステップアップしていきましょう」と提案してくれたのです。

生産技術職では、設計担当者に対して提言する業務を主に担当しました。設計書を加工の難易度やコストの観点から検討し、場合によっては設計担当者に設計変更を依頼する仕事です。その際は、「設計変更した場合はどうなるか」のモデルを3D CADで作成することも。その結果、スムーズな生産の実現につながったりすると、「自分の提案は間違っていなかったな」とやりがいを感じていましたね。ただ、やはり設計職に対する憧れは断ちがたく、生産技術への配属後、3年目ぐらいから営業さんにその希望を伝え続けていました。

どうして設計職に就きたかったのでしょう。

「なぜこのカタチで製品が設計されたのか」を知りたい。その想いが私は強いんでしょうね。たとえば、エアコンのダクトなら「この部分を曲げているのにはどんな理由があるのだろう。まっすぐにはできなかったのだろうか」と疑問がわくのです。製品を今あるカタチに設計したことには必ず理由があるはずです。それを理解した上で、「では、自分ならどう設計するだろうか」と考えるのが私は好きですね。また、生産技術の仕事にやりがいは感じつつも、「この職種を、ずっと続けられるだろうか」という心配もありました。そこで、チャンスがあれば、「設計職に移って、新しいことに挑戦したい」と考えたのです。

強い意欲とこれまでの仕事ぶりが評価された

どのように応募し、選考され、行き先が決まったのか、エピソードをシェアしてください。

以前、相談したことがあるキャリアアドバイザーの方に「設計職を求めている職場がある」と、紹介いただいたのが最初です。当時は、ちょうど生産技術の現場の契約更新の時期を迎えていたころ。「次の職種はどうしようか」と考え始めていたところだったので、「ぜひ行きたいです!」とそのお話に飛びつきました。それまで、折に触れて、当時所属していた豊田支店の支店長さんに「設計職に移りたい」と相談していた熱意が通じた格好ですね。その後、設計職の募集企業を担当する浜松支店のチームリーダーさんと面談。それまでの生産技術での仕事ぶりが認められ、「藤井さんなら大丈夫だと思います」と言っていただき、話を進めていただくことになりました。

お客さま先の担当者の方との顔合わせ当日はかなり緊張してしまいました。後日、担当営業さんから「無事に決まりました!」と連絡いただいて。その時、ちょうど業務中だったので。ガッツポーズで「やったー!」と言う訳にもいかず(笑)、「良かったなあ」と心の中で静かに喜びを噛みしめていましたね。

希望が叶った要因は何でしょう。

直接、理由は聞いていませんが、まず「どうしても設計がやりたい!」という私の熱意が伝わった結果かもしれません。また、製品形状を3Dモデルで確認したり、パンパーを組み立てる際に使う治具を3Dプリンターで自作したりといった、3D CADを使った経験を買っていただけた面もあったでしょう。「3次元CAD利用技術者試験・準1級」に合格していたこともあり、「3D CADの知識と技能の裏付けがある」と評価していただけたのだとしたら、うれしいですね。

また、私の場合、生産技術の現場で、製品成形や部品組付、加工方法についての提言を行うために、設計担当者とのやりとりが頻繁にありました。生産技術とはいえ、このような「設計に近い」仕事を担当していたことも社内の選考に有利にはたらいたのかなと思います。

さて、「憧れの設計職」に就くことができました。現在の職場では、どのような仕事に携わっていますか。

自動車メーカーで、内装部品の設計を行っています。具体的には、新車種に搭載する「内装トリム」と呼ばれる室内の内張りの設計です。製品形状の設計、設計変更に伴う関係部署や部品メーカーとの調整のほか、「内装部品の強度が、安全基準内をクリアしているか」をコンピュータ上でシミュレーションしたりしています。

例えば、軽自動車の場合、「どうやって室内空間を広く確保するか」が大きな課題となります。その際、私たち設計職は「この自動車の外観のデザインを成り立たせるために、内装部品をどう工夫して設計したらいいか」という点に知恵を絞ります。設計変更への対応も多いですね。量産に向けて各種の安全性試験などを実施した後にも、設計変更が生じ得ます。こうした、都度の設計変更に対して、関係部署や部品メーカーとの調整を私たちが行います。また、部品の剛性が基準に沿ったものになっているか、安全性に関する法規に則っているかを確認する試験も実施します。

剛性を評価するには、複雑な計算が必要なため、経験のない私にとっては毎日が勉強です。また、自動車メーカーには、マニュアル化されていない知見もたくさんあります。そうしたところは、お客様の現場スタッフさんから直接、学ぶよう努めています。大変なことも多いですが、自分が設計した製品が実際に形になった姿を見ると、やはりやりがいを感じますね。

後に続くメンバーのために貢献したい

公募制度に応募して、藤井さんのキャリアにどのような変化がありましたか。

エンジニア人生が変わりました。それまでは正直、「自分で、いちから製品を作る」という今のような仕事に携わることは難しいのではと思っていました。本当に「公募に手をあげてよかった」と思いますね。また、私の場合、ずっと「設計がやりたい」と訴え続けてきました。その訴えに対し、耳を傾けてくれたOSTechには感謝しています。

今回の設計職の場合は、未経験でも応募できる案件でした。ただ、未経験でも採用していただいたのは私自身の実力だけではなく、OSTechの先輩たちのおかげだったと思います。なぜなら、これまでの先輩たちの仕事ぶりが認められたことで、「OSTechのメンバーなら仕事を任せられる」とお客様が考えてくださったからです。また、うれしいことに、設計職に移った後は、年収もアップしました。そのおかげで、趣味で栽培している観葉植物を買いすぎてしまい、ついに40鉢を超えました。妻からは「買うのを少し控えて、節約しようね」と言われています(笑)。

今後、エンジニアとしてどのように成長していきたいか教えてください。

今は一人前の設計職になるための壁を一生懸命にのぼり続けているところですが、徐々に今後のさらなる成長に向けて「見通しが開けてきたな」という実感があります。せっかく、いただいたチャンスです。頑張って壁を乗り越えた先の新しい景色が見たいですね。

同時に、もっとお客様に信頼されるエンジニアになって、私の後に続くOSTechのメンバーを、設計職の現場に迎え入れてもらえることに貢献できたらと思います。これは私が先輩方に助けていただいたことに対する「恩返し」ですね。将来的には、ほかのプロダクトにも機会があれば携わってみたいですが、今は一生懸命、自動車の分野で経験を積みたいです。

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