Career Story
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2024.08.05
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2024.08.05
グローバル人材の採用に強みをもつアウトソーシングテクノロジー。現在は約1,600名の外国籍のエンジニアが在籍し、韓国・中国・モンゴル・インドなどのアジア圏出身のエンジニアも増えている。母国インドから日本に移住し、2019年に新卒入社したクマル ショービットもその一人。彼は、いま大手通信会社系のインフラ設備の運用保守に携わり、顧客企業からの信頼を勝ち取っている。今回は、日本のモバイル通信の発展に貢献しているクマルを取材。なぜ日本を、なぜOSTechを就職先に選んだのか、語ってもらった。
クマル ショービット
(ITエンジニアリング事業本部 東日本エンジニアリング部 モバイルインテグレーション課)
◆入社:2019年(新卒)
◆趣味:自動車、旅行
私はいま、海外に本社を置く、通信インフラ設備メーカーの現場に携わっています。そこでは、自社で開発した無線機を、日本の大手通信会社の基地局に展開しています。私の業務は、これら基地局に設置した無線機の保守。不具合の調査やその発生原因の特定をリモートで行い、ソフトウェアの修正やハードウェアの交換などで不具合の解決に導くのが、主な役目です。
先日、お客様であるメーカーの営業担当の方から、「クマルさんのお陰で、予定通りに売上を確保できました」と評価していただけました。また先日、無線機を最新型の製品に更新するプロジェクトが進むなか、無線機のテスト作業が遅れ「予定通りに最新製品を導入することができないかもしれない」という事態に陥ったことがありました。そのときは、私も急遽、無線機のテスト作業に参加しました。
総出で事態の収集にあたった結果、当初の計画通り、大量発注いただいていた新型無線機を大手通信会社に納めることができたのです。大手通信会社の担当の方からも、「新型機の本格稼働までのスケジュールに遅れが出なくてすみました。感謝しています」と言っていただけて。お客様とエンドユーザーである“お客様のお客様”にまで感謝されたことは、エンジニアとして、とても嬉しかったですね。
エンジニアを目指したきっかけは、高校2年生の時に、足をケガしてしまったこと。それまで、オリンピック出場を目指して、陸上に打ち込んでいました。でも、夢が断たれてしまい進路を考え直さなくてはならなくなったのです。そうしたなか、大学でコンピューターサイエンスを学んでいた従妹から、「エンジニアなら手に職をつけられるし、引く手あまただよ」と勧められました。そのアドバイスに従い、高校卒業後は情報系の大学に進学することにしたのです。
大学卒業後の進路を考えた時、「日本かドイツに行こう」と考えました。両国とも世界的に有名なメーカーがたくさんある。もともと機械系に興味があって、組み込みソフトウェアの開発をしたかったのです。母国インドのIT産業はオフショア開発が主流。指示通りにタスクをこなすだけの仕事が多いので、エンジニアとして成長しづらい環境だと感じていました。それならいっそ「グローバルに就職先を探そう」と。
日本とドイツを比較したところ、日本にはITエンジニア不足の状況があり、外国出身者にも活躍の場がありそうでした。そこで、大学卒業後は日本に移住。日本語学校とコンピューター関係の専門学校に通いました。そして2019年、専門学校を卒業した後、OSTechに新卒で入社しました。
多国籍の人材の採用実績が豊富なことです。私が入社した時点では約550名の外国人エンジニアが在籍していて、最前線で活躍していました。私が心配していたのは、「文化が全く違う国で働くうえで、“今まで一度も外国人エンジニアと一緒に働いたことがない”現場だと、受け入れてもらえずに苦戦するのではないか」ということでした。その点、OSTechは会社説明会の時に、「なかには、日本語を全く使わなくていい、ほとんど外国人エンジニアだけの現場もある」と聞いて、非常に心強く思いました。
また、大手メーカーを含めた、さまざまな案件があることも魅力でした。メーカーへ就職することも考えましたが、色々な企業の案件に携わり、経験を積んだほうが自己成長できる。そう考えて、OSTechに入社を決めました。
入社して間もない頃に携わった大手電機メーカーの現場で、新開発の顔認証システムについて、単体試験を行った時のことです。最初は経験が浅かったので、テストで不具合を見つけても、原因を特定できなくて苦戦していました。その時、同じ現場にいたOSTechの先輩エンジニアに教えていただきながら、一つひとつ原因と向き合うことで知識や経験を積みました。
約1年のプロジェクトが終わる頃には、自分で不具合を発見し、その原因も自分で特定できるようになりました。お客様からも実績を認めてもらい、新しい顔認証システムのテスト業務に抜擢されました。そのシステムが完成し、予定通りにドイツの空港に納入されたときは、これまでで一番、自己成長を実感しましたね。
今の現場で、技術チームのマネジメントを行うテクニカルマネージャーを任せていただくことが、直近の目標です。今後もモバイルコミュニケーションのネットワーク周りに精通したスペシャリストとして活躍していきたい。そのために、最先端技術を扱う現場を一つでも多く経験して、専門性を高めていきたいと思っています。
資格取得支援制度が充実していることでしょうね。資格は世界共通でスキルを証明してくれるもの。外国籍のエンジニアには強い味方になります。そこで私はOSTechの制度を利用して、LPIC*のレベル1からレベル3までの全ての試験に合格しました。今は、CCNA*の取得を目指して勉強しているところです。OSTech は取得したい資格の分野で、KENスクールや勉強会を利用できるのが嬉しいし、大きな魅力だと感じています。
*LPIC:Linux技術者認定(Linux Professional Institute Certification)
*CCNA:シスコ技術者認定(Cisco Certified Network Associate)
OSTechに入社する前、専門学校に通っていた時の話ですが、日本社会の仕組みを知るために飲食店でアルバイトをしていました。働いてみて分かったのは、日本はインドほど格差がなく、合理的な社会だということ。私は外国人ですが、努力を正当に評価していただき、店長補佐を任せていただけました。インドは伝統的な身分制度がまだ根強く残っているので、この点は大きく違います。
それに、日本人は外国人に対して優しいと感じます。飲食店でのアルバイトは、OSTechに入社する直前まで続けていたのですが、お店にOSTechの面接担当の方が来てくださったのです。奥様とのお誕生日祝いとのことで、お二人でお越しいただき、人柄の暖かさを感じたことを覚えています。
妻の存在がとても大きいですね。私は日本で出会った日本人女性と結婚しました。日々の妻とのコミュニケーションのなかで、小さなギャップを埋めていっています。例えば、「インドではいまもお見合い結婚が主流だよ」と妻に話したら、ビックリしていましたね。
愛車でのドライブが好きです。最近では、箱根に行きました。インドから遊びに来た友人を温泉に連れていったのですが、インドには温泉がないのでとても喜んでくれました。これからも日本各地を愛車で訪れてみたいです。