Career Story
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2022.10.31
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2022.10.31
2022年3月、駅ビル内に大型ショッピングセンターが開業し、賑わう富山駅。そこから徒歩5分のオフィスビルに、アウトソーシングテクノロジー富山支店がある。現在、同支店では、富山県内に集積する半導体産業の支援に注力し、国内の半導体産業を復活させようとする国策への貢献を目指している。そこで今回は、半導体製造装置メーカーで、マシンが半導体工場で正常に稼働するように点検・組み立て・調整を行う、フィールドエンジニアとして活躍中の松本大悟を取材。半導体産業の最前線で働くやりがいなどについて、語ってもらった。
松本大悟(R&D事業本部 富山支店/チームリーダー)
◆入社:2018年(新卒)
◆趣味:グルメ、映画・アニメ鑑賞、ショッピング
半導体製造装置メーカーの現場で、半導体製造装置に不具合がないか、出荷前に最終チェックする仕事に携わっています。「ウェハを焼くための温度がきちんと上がるかどうか」「半導体を製造する際に使うガス配管の漏れがないか」など、半導体を製造するための工程、一つひとつについて、マシンの挙動を細かく確認する業務です。装置1台をエンジニア1人が担当し、6日間ほどかけてテストを行っていきます。少しでも機器に不具合を感じたら、まずは自分で原因を探り、マシンそのものに問題があるようなら、すぐ上長に報告しています。
以前、私は半導体製造装置を納入する海外の半導体工場へ出向いて、マシンの据え付けや調整をする業務に携わっていましたが、国内での仕事に異動になりました。コロナで海外出張が難しくなったこともありますが、国内における半導体生産が政府主導で盛り返していて、マシンの国内需要が増えていることが背景にあるかもしれませんね。
私は新卒入社です。高校の頃から生物に興味を持ち、「もっと深く掘り下げて勉強したい」と思い、大学では生物学を専攻。バイオエネルギーについて研究していました。その研究では電子顕微鏡を使うのですが、非常に使い勝手が悪くて。「これを使いやすいように自分で改良できればいいのに」と。それで、卒業後の進路として、専攻とは異なる、モノづくりの世界に目を向けました。
OSTechとの出会いは、就活イベントに参加したとき。採用担当の方としっかり話ができました。話を聞いてみて、モノづくりに対する熱意を感じましたし、さまざまな業界の仕事を手掛けているので「ここなら、自分の視野を広げられそうだ」と感じて。また、研修制度や資格取得支援が充実している上に、幅広い分野の勉強会も常に行われていることも知り、「スキルアップに最適な環境だ」と。それが決め手になって、入社しました。
初めての海外で、フィールドエンジニアとして携わった仕事のことを紹介させてください。中国の工場に行って、納入した半導体製造装置の動作試験をする仕事。試験をしてみると、ガスが漏れたり、温度が上がらなかったりなど、さまざまな不具合が見つかった。当時の私は、知識や経験がなかったので、原因が全くわかりませんでした。先輩エンジニアもすぐには原因を特定できなかったのですが、過去の不具合発生の事例を教えてもらい、どのケースに当てはまるか、図面を見ながら調べていきました。
原因特定には数日かかってしまったのですが、わかってみれば単純なことでした。日本とは異なる、中国の電圧に対応できるように装置が調整されていなかったのです。すぐに調整して、お客様に大きなご迷惑をおかけすることなく、装置を稼働させることができました。
当時を振り返ると、悪戦苦闘しながらも何とか乗り越えられたのは、フィールドエンジニアチームの仲間と一緒に励まし合いながら、対応していたからだと思います。毎晩、皆で一緒に食事をしながら問題点を共有し、解決の方法を話し合うようにしていました。ひとりで作業していたら、パニックになってしまって、原因特定ができなかったかもしれません。
“怪我の功名”と言うべきかもしれませんが、仲間と話し合いながら問題点を多面的に調べていくことによって、半導体製造装置に関する知識が深まったと思います。その経験があるから、今では似たような状況に陥っても、恐らく自分ひとりで問題が起きる原因を特定できると思いますね。
はい。日本は半導体製造装置の分野で、トップクラスのシェアを誇る国です。今、コロナ禍やウクライナ情勢の影響で、世界的に半導体不足。各国で半導体工場を増設する動きがありますし、国内でも政府が主導して半導体産業を盛り上げようとしていますから、国内外で半導体製造装置の需要が拡大しています。そのような社会背景によって、装置がきちんと工場で稼働するように、点検や据え付け、調整を行うフィールドエンジニアが活躍する機会も増えていると思います。
OSTechには多くのエンジニアが在籍していて、未経験からエンジニアとして活躍してもらえるようにバックアップする体制が整っている。その組織力を活かして、半導体分野で活躍するフィールドエンジニアを多く輩出すれば、日本はもちろん、世界に大きな貢献ができると確信しています。私も、自分の経験をOSTechの仲間に伝えていくことで、微力ながらそのお手伝いをしていきたいですね。
実際、今、携わっている現場でも、装置に使われる部品の不具合を見つけることが増えてきています。これは、部品メーカーさんが半導体不足で、十分な品質を維持できなくなっていることのあらわれ。半導体不足の深刻さを肌で感じているので、その解消のためにも、多くの方にフィールドエンジニアに挑戦して欲しいですね。
チームリーダーとしてのマネジメント力を磨いて、今の現場にいるOSTechメンバーがより活躍できるようにサポートすることです。それによって、OSTechへのお客様の評価を高め、より多くの案件を受注できるようにして、富山支店の売上拡大に貢献できたらうれしいですね。
また、個人としてのキャリア目標は、学生時代に研究していた、バイオテクノロジーに関連する仕事に、いずれは挑戦してみたい。それに、使いやすい電子顕微鏡の開発に携わることも、まだ諦めていません(笑)。半導体分野は非常にやりがいがあるので、キャリアチェンジの機会を見つけるのは難しいですが、いずれ実現したいですね。
そうですね。私はまだ支店になる前、「富山営業所」だったころに配属されてから、営業所長・支店長の方を補佐するような立場で、組織運営に携わってきましたから、愛着があるのは確かです。これまでやってきたことの例としては、組織力を高めるために、私がチームリーダーとしてサポートしていたメンバーの中から、2名のエンジニアの方を、新たなチームリーダーに推薦。今では私を含めてチームリーダー3名体制で運営しています。
新卒入社して、すぐに富山支店に配属されたメンバーから、「何から学べばいいのかわからない」という相談を受けました。文系出身の新卒や、異業種から未経験で中途入社した方に多い悩みではないでしょうか。そこで私は、まずITパスポートの資格取得を勧めました。そもそも「自分が関心のある分野」さえもわからない状態にいるように見えたので、まずはIT全般に関する基礎知識を身につけた上で、その中で自分が関心を持つ分野を見つけるのが近道だと考えたからです。
そのメンバーは、しっかり勉強してITパスポートを取得。その上で再び面談したところ、「プログラミングが面白いと感じる」と。そこで、今、かなり需要が増えているPythonの試験にチャレンジすることを勧めました。とても共感してくれて、必死で勉強してくれているところです。
休日は、グルメ、映画鑑賞、ショッピングなどを楽しんでいます。特に最近は、富山の街を食べ歩き、飲み歩きしていますね。おいしいものが多い街ですから。何といっても、お刺身が分厚いのが良いですね(笑)。
私のお勧めは『うお清』というお店。魚と日本酒が美味しくてお気に入りです。店主の方がその日に獲れた魚を、漁港で直接、買い付けているそうです。地酒も多く取り揃えていて、それをリーズナブルな価格で楽しめます。場所は、OSTech富山支店のすぐ近くです。