Career Story

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2021.03.29

【R&D】「絶対に大好きな遊園地のエンジニアになる」。その目標をOSTechでかなえられた

PROFILE

  • 熊代 早紀(R&D 事業部 西日本エリア 大阪支店)
    ◆入社:2019年/新卒
    ◆出身:大阪府
    ◆趣味:テーマパーク、遊園地めぐり

日常を離れて、違う世界にいるかのような気持ちにさせてくれる遊園地やテーマパーク。「その運営を裏方で支えるエンジニアになる」。熊代早紀は、高校時代からの目標をOSTechでかなえた。現在、大型遊園地で、アトラクション運営を支える設備・機器のメンテナンスに携わっている。アトラクションが中止になるようなトラブルを未然に防いだことを顧客企業から高く評価され、表彰されたという彼女。理想の仕事を手に入れたいきさつや今後の展望を、語ってもらった。

アトラクション中止を未然に防ぐ活躍で表彰

私は現在、大型遊園地のなかで働いています。アトラクションを支える設備・機器の保守管理を行う「フィールドサービスエンジニア」です。具体的には、設備・機器のアクシデントが発生したとき、その場へ出向いて原因を探り、動く状態に戻します。アトラクションごとにトラブルの初期対応をするメンテナンス担当者が常駐していて、たとえば「機器のソフトウエアをリセットしてみる」といったことを、ひととおりやってみます。それでもダメなときに、私が属しているチームの出番になるわけです。

このチームが編成されたのは、2020年1月。それまでは、制御エンジニアが個別に対応していたのですが、処理しきれないことも多かったと聞いています。チーム発足後、アトラクションを中止しなければいけないような重大トラブルは大きく減少。それを評価していただき、10月に、私たちのチームが遊園地を運営している企業の社内表彰を受けました。表彰状をいただき、とても誇らしかったですね。

チームメンバーは私を含め7名。いまのところ、私がいちばんの若手です。2019年に新卒でOSTechに入社し、最初に携わったのが今の現場。トラブル対応チームが編成されるまでの8か月間は、先方の社員さんのもとで、アトラクションを支える設備・機器の仕組みについて教わりました。海外製の設備・機器なので、それを動かすプログラムのコメントは英語やドイツ語。ネット翻訳に頼ったりしながら、なんとか解読して対応しました。ラダー図のプログラムはまったく読めず、かなり苦労しました。それでもくじけず、がんばった結果、いまはラダー図も読み解けるようになってきました。

私ががんばれたのは、最初に教育担当として指導してくださった先輩エンジニアの方から、ていねいに教えていただいたことが大きいと思います。いまも「あの先輩だったら、こんなときどうするかな?」を、仕事をするうえでの判断基準にしています。たとえば先日、ある乗り物のモーターコントローラーがなにをやっても動かなくなってしまったことがありました。先輩たちはソフト側からひたすら解決策を探っていたのですが、「コントローラーのエラー番号をもとに、ハード側をチェックしたらどうでしょう?」と提案してみたんです。

「あの先輩なら、ハード側を調べるな!」と思って、言ってみたら“ビンゴ!”でした(笑)。みんな「ハード側はアトラクションに常駐している担当者が確認しているので問題ないはずだ」という先入観があったようです。
「トラブルの解決の糸口は、たいていの場合、ごく当たり前のところにある。それを見逃しているだけ」。
1年目にその先輩から教わったことのひとつだったのですが、少しは、先輩エンジニアに近づけたような気がして、とてもうれしかったですね。

高校時代からの夢を、諦めたくなかった

私は工業高校の出身です。じつは、理系科目が嫌いだったんですが、その学校の吹奏楽部にどうしても入りたかったんです。でも、入学後に、フライス盤の授業で教え方の上手な先生に出会い、そこで「工業っておもしろいな!」と開眼。先生に教わったことをムダにしたくなくて「エンジニアになろう」と思いました。そして、「どうせエンジニアになるなら、好きな分野に携わりたい」ということで、大好きな遊園地のエンジニアになることを決めたんです。

有名なテーマパークのHPをみて、記載されていた問い合わせ先に電話。「どうすれば、そちらでエンジニアとして働けますか?」と聞いたら、「とりあえず4年生大学に行ってください」といわれたので、大学へ。ロボット工学を専攻しました。そうして就職活動の時期になって、全国のアミューズメント系の設備メンテナンス職がありそうなところを調べまくって、募集情報が見つからなければ直接電話をかけて「エンジニア募集していませんか?」と聞きました。募集のあったところは全部受けたのですが、全滅してしまったんです。

「やりたいことができなくなってしまった、どうしよう…」。
そう落ち込んでいたなか、OSTechに出会いました。「派遣だったら、携わる現場を選べる。アトラクションのエンジニアとして働けるかもしれない」と考えました。とはいえ、内定をいただいた6月の時点では「条件にあうところは、いまのところない」とクギをさされていしまったんです。

ところが、8月ごろに「遊園地のお客さまとの契約が成立した。秋から現場がはじまる」という情報をいただきまして。これはチャンスだ、と。「どうしても行きたいです!!」と、採用担当者の方に積極的に思いを伝えました。
あと、内定式のときに、営業の方など現場に携わる方たちに、かたっぱしからあいさつ回りをしました。新卒の私が今アピールできるものは熱意しかない!と思いましたね(笑)。

そしてついに、「希望が通ったよ!」と、担当営業の方から電話がかかってきました。こだわって、こだわり続けていた夢だったので、そのときは、泣いてしまいました。本当に幸運だったと思います。人生でいちばんうれしかった瞬間でした。

少しでも「女性が働きやすい職場」に変えていきたい

私が勤務している遊園地は拡張が決まっています。新しく増設されるアトラクションは、技術的に最新のもの。それに対応するために、私自身、勉強が必要だと感じています。先輩たちのように、トラブルの内容を聞いたら「多分、ここが悪いよ」と即答できる、そんなスキルを身につけることが、技術面での目標です。

もうひとつ、職場の働き方を変えていくことに、貢献できたらいいな、という目標もあります。アトラクションのエンジニアは、点検などもあって、夜遅い時間まで働くことも多い。だから、結婚や出産が理由で退職する女性が少なくないんです。私自身、もうすぐ結婚をひかえています。それもあって、ライフイベントがあっても、仕事を諦めなくていい職場に変えていきたい。

ありがたいことにお客様先は、若い私でも「なんでも意見をいっていいよ」という雰囲気があります。ですから、どんどん意見をいっています。目標を持って頑張ってきた人たちが、ライフイベントのために諦めなければいけないなんて、おかしいと思うので。いずれほかの現場に移るようなことがあったとしても、爪あとは残したいですから。

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