Career Story

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2020.06.15

【SS】エンジニアと音楽家の共通点は地道な努力でしか成長できないこと

PROFILE

  • 町田 竜太(SS事業本部 東日本SS部 ITMS課)
    ◆入社年:2016年
    ◆出身:北海道
    ◆趣味:ピアノ

さまざまなバックグラウンドをもつメンバーが集まるアウトソーシングテクノロジー(以下 OSTech)のなかでも、町田竜太はひときわ異色かもしれない。音大出身で、クラシック音楽業界からエンジニアに転身したという経歴。未経験からエンジニアへチャレンジした町田は、いま派遣先の業務改善をまかせられる立場になるなど、着実に成長を遂げている。その秘けつは、入社直後から「リーダーをめざす」と宣言したこと。マネジメントへの意欲を原動力にして成長できた過程を、本人の口から語ってもらった。(この記事は2020年2月22日の取材をもとに制作しました)

通商国家ニッポンをITで支える仕事

現在は、国内大手SIerの子会社で働いています。空港の税関で用いるシステムの保守・運用を担当。海外から入ってくる物資について、国のデータベースと照合し、判別するシステムなので、一瞬でも止まってしまうと一大事です。輸出入の流れが止まることになり、あちこちに影響が出てしまいかねない。24時間365日の監視チームを組んでいます。

なにか問題を発見したら、即座にユーザー側のネットワーク担当者に通知し、保守の手配を進めていく。そこまでが我々の役目です。保守そのものは別の業者さんが担当するので、私たちはあくまで監視のみ。監視が必要なシステムや端末は複数あり、勤務時間内はそのすべての画面が視界に入るように意識しています。基本的なネットワーク知識があれば十分にやれる業務ですが、必要な勉強は続けています。最近では独学でExcelのVBAマクロを使用し、単純作業の自動化を新しくおぼえましたよ。

いまは私を含めて11名のチームで、日勤2名・夜勤2名のシフト制によって回しています。最初の1年半ほどは私もシフトに入っていましたが、昨秋から抜けて、現在はマネージャーの補佐に入っています。監視業務全体のフォローアップをしたり、新メンバーのフォローをしたり。また、作業を効率化できるツールの開発や、新メンバー向けのマニュアル作成などなど、業務改善のところをメインで担当しています。

最近は、マネージャーたちがお客様先である官庁に月例報告へ行く際に、必ず同席させてもらっていて、そのための資料作成も担当しています。いずれは報告そのものをまかせてもらえるようになりたいです。全体のフォローをする役目になってからは、ひとつ上のステージに上がれた実感がありますね。今後も、つねにひとつ上の段階をめざしながら、できる仕事の幅を広げていきたいです。

未経験者だから、充実した研修が入社の決め手に

いまでこそ、ネットワークエンジニアの仕事をしていますが、じつは、私はずっとクラシック音楽の世界ひとすじで生きてきた人間でした。2歳半でピアノをはじめて、音楽高校、音楽大学へ。卒業後は地域への音楽の普及をめざすNPO法人の団体職員になりました。演奏会・ミニコンサートを企画したり、地域住民向けの音楽教室の運営などの仕事に携わっていたんです。

「“好き”を仕事にした」ということで、やりがいは大きかった。ただ、勤務体系や勤務時間が相当にブラックだったんです。休みはとれないし、残業も多い。朝6時から夜中の3時まで仕事、なんてことも。いくら音楽の仕事といっても、これでは身体がもたない。ちょうど結婚を考えていた時期だったので、「この仕事で結婚生活はムリだ」と思ったこともあり、転職を考えるようになりました。

そこで注目したのが、IT業界でした。幼いころからパソコンをいじるのが好きでしたし、NPO法人でパソコンを使う事務作業も担当していた。「エンジニアなら、チャレンジできそうだ」と思ったんですね。それで、未経験でエンジニアとして採用される企業を探しました。そのなかで見つけたのが、技術者派遣でした。

派遣という働き方を調べると、「自分にとっては一般企業の社員になるよりも向いているな」と思いました。異業種からの転身で、「エンジニアの職場」がどんな環境なのか、まったく想像がつかないぶん、一般企業の社員としての働き方はリスクがある。万が一、環境があわなかったとき、もういちど転職活動をしなければならないわけですから。その点派遣であれば、環境を変えやすい。そんな安心感がありました。

そのなかで入社を決めたのが、OSTechのグループに参画する前のスリーエス。未経験で入れる企業はいくつかあったんですが、「KENスクールの講習を受けられる」という具体的なフォローを提示してくれていた点が決め手になりました。体系立った研修を受講できれば、スムーズにエンジニアの世界へ飛び込めるだろう、と。

もっとも、入社後すぐに勤務先がOSTechへジョインすることが決まり、想像よりも早く現場に配属されることになりましたが。とはいえ、OSTechになったことで、愛社精神というか、自社へのロイヤリティは確実に上がりました。「東京駅の真横にある、こんな大企業で働けるんだ!」と。働くうえでの自信やモチベーションにつながっています。

エンジニアにコミュニケーション力は不可欠

OSTechに入って1社目の派遣先は、大手電機メーカーのグループ企業。手順書や画面のチェックなど、業務はサポート的なものが多かったのですが、いきなりこんな名の知れた大企業の系列の現場へ行けるなんて夢のようでしたね。完全未経験だったので、やはり不安はありました。ですが、実際にやってみると、音楽業界での経験もムダではなかったのだなと。前職では映像の字幕チェックや広告制作物の校正なども担当していたので、業務の精度は高かったほうだと思います。

コツコツとやって地道にステップアップしていく──という部分では、音楽家もエンジニアも似ているなと感じますね。一流になるためのプロセスが共通している。今日、学んだからといって、明日、なにか目に見えて成長しているわけではない。でも、つねに勉強し続けることでステップアップしていく。そういうところでしょうか。

反対に、エンジニアと音楽家の相違点といえば…。そうですね、エンジニアにはコミュニケーション能力が不可欠だということ。もちろん音楽家にコミュニケーションが不必要だとは思いませんが、入社前は「エンジニアはピアニストよりも、コミュニケーション能力は必要ないんだろうな」というイメージをもっていたので(笑)。実際にやってみると、いちばん重要なスキルだとわかりました。周囲と協調し、職場をイヤな空気にしない能力が思いのほか重要なのだなと。

入社直後に「リーダーになります」と宣言した

未経験で入社して約4年。いまでは職場の業務改善をまかされるまでに成長できた理由は、もしかしたら入社直後に「リーダーを目標にしてやっていきたい」と宣言したことかもしれません。以前からマネジメントに関心があったのにくわえて、「上へ行きたい」という意思をわかりやすく周囲に伝えることで、「いろいろなチャレンジをさせてください」「仕事をまかせてください」というメッセージを発信したかったんです。

最初に配属されたチームのリーダーと、初めて面談したときに、私がリーダーをめざすことを伝えると、そのリーダーはすぐにサブリーダーのポジションを提示してくれたんです。「リーダーの補佐をしながら、リーダー職について学んでください」と。これは非常にうれしかったですね。「個人の意見をちゃんと聞いてくれる人がいて、意思をひろってくれる会社なんだな」と感じました。

現在も、メンバーの月次報告書をまとめてリーダーに提出したり、私独自にそれぞれの報告へコメントを返したり、キャリア面談に同席させてもらったり。リーダーになる準備の真っ最中です。

自分がなりたいリーダー像は、メンバーが「この人の下でよかった」「ちゃんと見ていてくれる人だ」と感じられるような関係を築いていること。反対に、「あの人に聞いても答えてもらえない」「別のチームのリーダーがよかったのに」と思われるのが最悪。ですから、一人ひとりにきちんと向きあっていきたいです。OSTechは大きな会社なので、上からの連絡や指示を一人ひとりに浸透させるには、リーダーの役割は大きいのかなと。現場にとって難しい話やうまく伝わりづらい部分があれば、かみくだいて伝える工夫をするなど、個別にフォローをしていけたらと思っています。

編集部が直撃インタビュー! この機会に聞いちゃいました

かつては音楽家志望だった町田さん。いまは、音楽は趣味になったということですね。

はい。でもいまは、0歳と2歳の子どもがいるので、休日は音楽よりも、もっぱら子どもと遊ぶことに使っています。OSTechも現在の派遣先も、家族との時間を確保することに理解がある会社。ですから、気がねなく有給休暇を取得できます。先日も、休みをとってテーマパークに出かけました。

楽しそうですね! では、前職に比べると、ワークライフバランスは格段に向上している、と。

前職から給料は2倍になり、かつ休日もしっかり取れていますから。妻は、「OSTechって、ホワイト企業を通り越して“シャイニング企業”だね」なんて、いっているほど(笑)。

おぉー。お給料や休日のほかに、どんなところで働きやすさを感じていますか。

いまでもおぼえているのは、入社直後のリーダーとの面談。リーダーが「今日は面談に来てくれてありがとう」といってくれたんです。「上司がこんな声がけをしてくれるんだ!」と感動しました。前職では「上は指示するだけ。部下は指示どおり動くだけ」というムードだったので、鮮烈でしたね。

それに、派遣先についてエンジニアに選択権を与えてくれる。現在の派遣先は夜勤がある仕事ですが、事前にきちんと「夜勤があるところですけど大丈夫?」「ないところもあるよ」と、選択肢をもうけて打診をいただいていました。そのうえで、今後のキャリアプランなどを考慮して、現在のところにと決めました。

なるほど! それでは、反対に、OSTechのなかで、「もっとよりよく変えていきたいところ」を聞かせてください。

うーん…。どんどん社内の風通しがよくなっている印象はあります。私が入社してからの4年間でも、インサークルでの情報発信が増えてきましたし、キャリアアドバイザーに相談できる仕組みもできました。今後の課題は、そこから先だと思うんです。現場の人たちが、インサークルやキャリアアドバイザーを存分に活用しているかといえば、まだまだだと思うので。私自身がリーダーになったら、一人ひとりに寄りそい、フォローしていきたいと思っています。

なるほど。私たちとしても、より現場の悩みをすくいあげたり、フォローするような活動を考えます。それでは最後に、若手のエンジニアに対して、メッセージをお願いします。

私がもし誰かに「OSTechに転職してよかったか?」と聞かれれば、「よかったしかない!」と答えると思います(笑)。待遇や社内の風通し、エンジニアのキャリアアップ支援といった面で、非常によいところの多い企業ですから。新卒入社の方だと、ほかの企業を知らないので、「隣の芝生は青く見える」ことがあるかもしれません。でも、私はまったく畑違いの職場を経験してきて、こういった職場環境が当たり前ではないことを知っています。健康的に、リフレッシュしながら働けることは、なんとすばらしいことか。この職場環境を存分に活かして、キャリアを築いていってほしいですね。

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