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2024.03.18

【ジョカツ企画/連載ドキュメント】 OSTech女子のリアル (第3話・活躍エンジニア編)

国内トップクラスのエンジニア在籍数を誇るアウトソーシングテクノロジー。メンバーの一人ひとりに、夢があり、キャリアプランがあり、ライフスタイルがある。そこでオンラインマガジンでは、等身大のOSTechメンバーにスポットを当てる新企画をスタート。活躍中のエンジニアの男女1名ずつに登場してもらい、学生時代から現在に至るまで、仕事やプライベートでのストーリーをドキュメンタリー形式でお伝えする。今回は、女性編。「就活編」「社会人スタート編」「活躍エンジニア編」の3部作の第3話は、OSTechのチームリーダーにも就任し、一人前のエンジニアとして活躍する物語をお届けする。

PROFILE

  • チノ(エンジニア/新卒入社)

【前回までのあらすじ】
東京出身でリケジョだったチノはOSTechに新卒で入社。地方都市の半導体製造工場の現場で働き始めた。しかし、遠距離交際になった彼氏と破局。ますます仕事に打ち込む中で、周囲から認められるエンジニアへと成長し、新たな現場での仕事に携わることになった。

Episode 7 異動

チノが新たに携わることになった現場は、前の現場とは違う会社だが、同じ大手電気機器メーカーのグループ企業。異動といっても、フロアが違うだけで、勤務する施設は変わらない。
それでも、精神面では大きな違いがあった。前の現場では、上司と二人だけのチーム。マンツーマンの環境で顔色をうかがったり、「この人に認められたい!」とガムシャラに取り組んだり。仕事の中心に、常に上司の存在があった。

でも、新たな現場はチームのメンバーも多く、その中でチノは「半導体の故障解析」「半導体の構造解析」「パッケージ・実装の故障解析」を主に担当する。専門領域を持ち、その領域に関しては、ほぼ任されているのだ。上司という圧倒的な存在から解放され、「エンジニアとして独り立ちできた!」と思える。

「“ヒト”に向かうのではなく、“コト”に向かうことができている」と、実感していた。とはいえ、その分、責任は重大。チノが何かミスをしたとして、もう代わりに謝ってくれる人はいないのだ。改めて、前の現場の上司がどれほど大きな責任を背負っていたかを思い知った。

前の現場の上司への感謝の念とともに、新しい現場での責任を果たすべく、日々、勉強して知識を積み重ねていく。
その点、前の現場に携わっている間に「半導体製品製造技能検定」の資格を取得しておいて良かったと思う。ベースとなる基礎知識を幅広く学ぶことができたし、集積回路チップ製造作業の実技試験もあったので、現在の業務に近い作業を経験できた。

また、前の現場時代に「危険物取扱者乙種第4類」の資格も取得していた。正直、「取得しやすいし、取得すれば給料アップの対象になる」というのが取得したメインの動機だったが、例えば環境安全性を化学的に分析するような仕事を担当するようになれば、大いに役に立つだろう。

チノは、エンジニアとしての専門知識が蓄積され、より高度で、より幅広い仕事に取り組める自信が芽生え始めていることに、気付いていた。

Episode 8 キャリアアップ

チノの仕事は、エンジニアリングだけではない。実は、OSTechのチームリーダーに就任し、支店メンバーのマネジメントにも携わるようになったのだ。

もともと入社した頃は、さほどマネジメントに強い関心があった訳ではない。でも、チノより先に、「同期入社の男性エンジニアがチームリーダーに昇進した」と聞いて、負けず嫌いの性格に火が点いた。悔しくて「何が何でも追いついてみせる!」と誓った。

それからは、支店に顔を出した時にはメンバーに積極的に声をかけるなど、マネジメントへの関心や適性をアピール。
資格取得に力を入れたのも、「資格取得→給料アップ」を自分で実践することで、いざチームリーダーに就任した時に、「給料が安いのが不満です!」というメンバーの声に対して、「解決策を提示できるようにしておこう」という思いもあった。こうした努力が実り、入社4年目を迎えた時、念願のチームリーダーへ昇格した。

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しかし、実際にマネジメントに携わってみると、「難しい…」と感じた。
月1回程度、チームメンバーと1対1で面談するのだが、中には、無口で自分の意見を言わない人も。また、チノとは違う現場で働いているメンバーから「現場での評価が低い」という悩みを打ち明けられても、チノにできることは限られている。無口であっても、現場での評価が低くても、リーダーのチノとしては相手の良い面を見つけて伝えたい。そうすることで、キャリアアップへの希望を持ってもらいたい。そう思うのだが、簡単なことではない。「モノやコトの問題に当たるエンジニアの仕事とは違い、ヒトの問題に当たるのは、一筋縄ではいかないな…」と思い知った。

ただ、「給料が安い!」と訴えるメンバーに、資格取得を勧めたことは、ひとつの成果に繋がった。チノのアドバイス通りに勉強し、「半導体製品製造技能検定」や「基本情報技術者試験」に合格したメンバーも。リーダーとして、メンバーのキャリアアップの役に立てたことが、とてもうれしかった。

Episode 9 休息

現場の業務とメンバーのマネジメントの両方をこなし、仕事漬けの毎日。根を詰めすぎると、メンタルをやられてしまう。だから、もともとインドア派だったチノも、プライベートでは、なるべく外出して気分転換をするようにしていた。

中でも、社宅の隣に住んでいるOSTechの女性社員と一緒に、観光に出掛けるのが楽しみのひとつ。古い町並みが残り、観光スポットとして知られる通りで、着物姿で街を歩く女性を眺める。そうした非日常を味わいながら、とても澄んだ気分になれた。

また、お客様から誘いを受けて、同じ現場で働いているメンバーと一緒に、海釣りに出掛けたことも。お客様の担当者は年配の男性だが、気さくで話しやすく、ありがたいことに可愛がってくれている。

東京に住んでいたチノにとって、海釣りは初めての経験。どんな魚が釣れるのか、ワクワクしながら、釣り糸が揺れるのをひたすら待った。最初に釣り上げたのはキスだ。漁港に戻り、釣ったキスを天ぷらにしてもらった。サクッと揚がったキスの天ぷらは格別で、この日を境に、海釣りが好きになった。しっかり休んだ後、気持ちを切り替えて仕事を始める。生活のリズムが整うようになってきた。

そんなある日、いつものように現場で仕事をしていると、急に「チノ、ちょっといいか?」とOSTechの支店長に呼び出された。何か問題でもあったのか。支店長に事情を尋ねると、「新しいメンバーが入社したので、紹介したいんだ」。

チノと年齢が同じ男性だという。同世代が少ない職場だから珍しい。支店長から紹介を受けて挨拶をした。“自分の意思を持ち、しっかりとした話し方をする人”という印象。何となく波長が合う気もした。このヒトは、もしかして…?

<続く>

「OSTech女子のリアル」は一旦お休み。4月からは「OSTech男子のリアル」の連載が始まります。お楽しみに!

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