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2023.06.19
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2023.06.19
性別、年齢、国籍、障がいの有無といった属性に関わらず、誰もが活躍できる”Diversity&Inclusion”(ダイバーシティ&インクルージョン)を目指しているアウトソーシングテクノロジー。その一環として、『女性活躍推進プロジェクト(略称:ジョカツ)』を設け、女性はもちろん、男性でも育休取得や休暇後の復帰がしやすい職場づくりなどを進めている。そこで今回は、ジョカツのメンバー・石井えみが、最近、育休を取得したパパ社員で、経営企画室・副室長の貝沼英義を取材。「取得を決意した経緯は?」「長期休暇によって仕事に支障は?」「復帰して思ったことは?」など、ざっくばらんに語ってもらった。
回答者:貝沼 英義(経営企画室 副室長)
※メイン写真左
インタビュアー:石井 えみ(リテンションプランニング部 関東キャリアマネジメント課 係長)
※メイン写真右
石井 貝沼さんは2023年2月から3月にかけての21日間、第二子となる娘さんの誕生に合わせて、育児休暇を取得したそうですね。男性の取得例はまだまだ少ないなか、「育休を取ろう!」と思った理由を教えてください。
貝沼 12年前、第一子である長男の出産のときに、子どもと一緒に過ごせなかった。そのことがずっと、気にかかっていたことが大きいですね。OSTechにジョインする前のことですが、当時は出張が重なってしまって。さらに東日本大震災の影響もあって、妻は実家で出産。私は半年も子どもに会えませんでした。だから今回は「自分も子育てに深く関わりたい」と考えたわけです。
あれから12年の間に世の中は変わりました。長男のときにはまだ、社会的に「制度はあるが男性は休みづらい」という固定観念が根強かった。でも今は「夫婦が協力して子育てする」という考え方が主流になり、会社もそれを認めてくれるように。また、私自身、12年間でビジネスパーソンとして成長し、マネジメントする側、仕事を任せる側に回りました。長い休暇を取っても、支障が少ない状況になったことも、背中を押してくれましたね。
石井 法律上、男性の育休は「出産予定日から子どもが1歳の誕生日を迎える前日まで、最大1年間。延長も可能」で、OSTechの制度もそれに準じています。育休期間は、どのように決めたのでしょう。
貝沼 正直なところ、「それほど長くは休めないな」と。メンバーに仕事で迷惑をかけられませんから。そこで上席の方々と相談を重ねた結果、21日間、休むことにしました。
石井 貝沼さんの上席の方々というと、鈴木社長や、阿部取締役ですね。お二人に育休取得を相談した際は、どのような反応だったのでしょうか。
貝沼 あたたかい言葉をいただきましたよ。鈴木社長からは「育児を応援します」と。仕事に関しては「ただ、もしかしたら電話することがあるかもしれませんが」とだけ。また、阿部さんは「貝沼さんの不在がいい勉強の機会になって、メンバーが成長してくれるかもしれない」と。そして「私がフォローするから、育児休暇中は仕事のことを考えなくて大丈夫」と言っていただきました。お二人のお心遣いに、とても感謝しています。
石井 経営陣の方々が、社員の育休取得を後押ししてくれるのは、心強いですね! では、メンバーの方々に育休取得を知らせたときの反応を教えてください。
貝沼 経営陣と同じく「応援しています!」と。でも、「早く戻ってきてください」とか「何かあった時は、メールしても大丈夫ですか?」といった声もありました。ちょうど組織変更の発表があった時期。本来なら、私がどっしり構えて、新しい体制の定着を図らなければいけない。それが、1か月近くも不在にするわけですから、不安だったでしょうね。
石井 『ジョカツ』の仲間のなかにも、貝沼さんの部署のメンバーがいて。貝沼さんの不在は「とても心細かった」と振り返っていました。「でも、子育てを応援したいし、私が頑張らなくては!」という想いだったと話していました。貝沼さんとしては、長期の休みを取ることで業務にどのような影響があると心配していたのか、当時の心境を聞かせてください。
貝沼 私がメインで進めている業務を、休暇中にどのように回していくのかが課題でした。例えば、M&Aプロジェクト。契約が成立するまでは、外部に情報が洩れてはならないので、私を含め、限られたメンバーしか関わっていない。とはいえ、プロジェクトの進行を止めてしまって、契約が不成立になるリスクを負うわけにはいきません。
そこで、進行中のM&Aプロジェクトについて、ある程度まで、メンバーに情報開示。プロジェクトの進行に遅れが出ないように、メンバーに関与してもらいました。その上で、どうしても私が手がけなければいけない部分については、メールや電話などで、在宅で対応。M&A以外の業務についても、私自身が抱えていたタスクを細分化し、メンバーに割り振り、私が不在の間も業務が回るように手配りしました。育休を取るために、「私自身に属人化していた業務を棚卸しして、メンバーに任せられるものは任せる」ことができたのは、思わぬ収穫だったと思います。
石井 より強いチームへと進化する、きっかけにもなったのですね。では続いて、休暇中、育児に携わったエピソードをシェアしてください。
貝沼 子どもが生まれて直ぐ、添い寝して過ごしたことが印象に残っています。深夜に泣き出したので、私がミルクを作って飲ませたところ、安心したのか、泣き止んでくれた。とても幸せを感じましたね。それに加えて、夫婦の会話が増えました。我が家は共働きですが、娘の出産のために妻も産休と育休を取得。二人で子どもの顔を見ながら、育児のこと、将来のことなど、さまざまなことを話すことができました。
さらに、本来は長女のために休暇をいただいたのですが、長男と一緒にいる時間を設けることができた。ちょうど、小学校を卒業して、中学校へ進学するタイミング。入学式には私が付き添いました。その中で、長男とも色々なコミュニケーションがあって。21日間の育児休暇は、私にとってとても“濃い”時間でした。社会人になってから、こんなに長い休みをいただいたことがありませんから。育休が終わり、「明日から出勤だ」という日、妻がとても残念そうな顔をしていたのが印象的でした。
石井 奥様との絆が深まったことが良くわかる、素敵なエピソードですね! そうして育休が終わって職場に復帰した後、メンバーのみなさんの反応はどうだったのでしょう。
貝沼 育児をした感想を根掘り葉掘り、聞かれましたよ(笑)。それに加えて、「貝沼さんの不在を経験して、今まで頼ってばかりいたことが、よくわかりました」と話してくれたメンバーも。普段なら、私に確認しながら進めることでも、「自分で何とかしよう」と自発的に動くようになったそうです。子どもの成長をサポートするための休暇でしたが、結果的に、メンバーの成長を促す機会に繋がったのだとすれば、とてもうれしいですね。
石井 家庭にも職場にも好影響を及ぼす休暇になったのですね。では、育休を取得して、改めて気づいた会社の課題があれば、聞かせてください。
貝沼 「まだまだ紙の書類を必要とする場面が多いな」と。休暇中、私の代わりに上席の方が私宛の申請書の承認をしてくれていて。在宅で業務用のPCを通して、そのやり取りを見ながら「申し訳ないな」と思いました。もっと電子承認が進めば在宅でもできるので、休暇の取得もしやすくなるのではないでしょうか。
石井 確かに、そうですね。子どもが3歳まで在宅勤務ができる仕組みづくりについて、ニュースになっていました。今後のジョカツでも、改善を検討していきます。それでは最後に、これから育児休暇を取得するOSTechの仲間に向けて、メッセージをお願いします。
貝沼 私は育児休暇を申請したとき、「復帰後、必ず仕事で成果を出す」と心に決めました。特に管理職であれば、「権利なのだから取る」というのではなく、成果を出して貢献することで、バランスを取ることが大事ではないでしょうか。とはいえ、バランスが取れているかどうか、ひとりで考えてもわからないかもしれません。その点も含めて、もしも育児休暇のことで相談したい人がいたら、いつでも連絡してください。私が経験したことを参考にしていただけると思いますから。
石井 頼もしいメッセージありがとうございます。産休・育休に関する悩みはジョカツメンバーにも相談いただきたいです。誰もが活躍できる”Diversity&Inclusion”(ダイバーシティ&インクルージョン)を目指して、今後もさまざまな取り組みを紹介していきたいと思います!