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2022.09.12

【“我が社の五輪選手”を応援しよう!①】 OSTechの新人エンジニアが出場する「技能五輪国際大会」とは?

2022年10月、韓国のコヤン市で「第46回 技能五輪国際大会 Special Edition」が開催される。その「モバイルアプリケーション開発」種目の日本代表に、アウトソーシングテクノロジーの新人エンジニア、園田拓也の出場が決まった。社内報では、日本代表としてメダル獲得を目指す園田選手を全力で応援するため、大会終了まで追い続ける。今回は、「モバイルアプリケーション開発」種目のエキスパートで、普段はKENスクールの講師を務める杉山大樹を取材。「そもそも技能五輪って?」「なぜOSTech社員が出場?」などについて、解説してもらった。

PROFILE

  • 杉山 大樹(KENスクール講師/株式会社シンクスバンク 技能五輪モバイルアプリケーション開発職種 エキスパート)

世界57の国と地域から1,000名を超える選手が出場します

OSTechのエンジニアが、「技能五輪国際大会」に選手として出場すると聞きました。どのような大会なのか、教えてください。

世の中にあるさまざまな職種について、その技能を世界各国の選手が競い合い、スポーツのオリンピックと同様に、金銀銅のメダル獲得を目指す大会です。スポーツと違うのは“高度な技”を競うのではなく、特定の職種について、“1人前と認められ、職業として食べていける、標準的な技”を身につけているかどうかを競うところ。そのため、選手は原則として22歳以下と定められています。大会は、青年たちの職業能力開発の発展に寄与することを目的に、1950年にスタート。今回の開催で46回目を迎えます。

実は46回大会は2021年に中国・上海で開催される予定でしたが、コロナの世界的な感染拡大の影響で延期に。その後、現地のロックダウンによって中止となりました。しかし関係者の努力によって、世界各地で分散開催する「Special Edition」として挙行されることに。57の国と地域の代表が参加し、62種目で1,000名を超える選手が競い合う予定です。

かなり大規模な大会なのですね。OSTechのメンバーが出場するのは、どの種目でしょうか。

今回から新たに加わった「モバイルアプリケーション開発」という種目です。韓国のコヤン市にあるKINTEXで10月に開催されます。競技は、大会当日に開発テーマが与えられ、4日間、合計18時間~22時間を掛けて、1人でアプリを完成させるもの。新設の種目であるだけに、審査項目の詳細はまだわからないのですが、プログラミングの正確性や完成までのスピードだけでなく、「デザインが使いやすいかどうか」「機能追加がしやすいかどうか」など、多様な観点で、100項目以上に及ぶ採点が行われ、高得点の選手が表彰台に上がることになっています。

プログラミングだけでなく、画面デザインやUIの設計、テストに至るまで、選手が1人で全行程をこなす必要がある。しかも、競技中はネットに接続できない環境下に置かれるので、わからないことにぶつかっても、調べることができません。アプリ開発の作業全般に、しっかりと通じていることが求められます。

杉山さんは技能五輪国際大会にどのような立場でかかわられているのですか?

私は、モバイルアプリケーション開発職種の「エキスパート」として参加します。エキスパートは各国から技術的な専門知識を有する代表として、競技職種ごとに1名派遣されます。大会期間中は運営に携わり、競技課題の採点も行います。

日本流のエンジニアのやり方を見つめ直す機会にも

日本の多くの開発現場では、「プログラミング担当」「デザイン担当」「テスト担当」と、分業制を採用しているので、全体に通じているエンジニアは少ないと思います。

その通りです。「この仕事は私の担当外」というような、自分の得意分野だけに閉じこもってしまう考え方は、世界の主流ではありません。「技能五輪」に対する興味・関心が高まっていくことで、「日本流のエンジニアのあり方」の長所・短所について、改めて見直す機会が生まれたら良いですね。

ただし、日本のやり方を全て変えなければいけないわけではない。モバイルアプリケーション開発の分野では、世界をリードする国のひとつなのですから。この分野を「技能五輪」の正式種目にするにあたって、日本における技能オリンピックの主催者である中央職業能力開発協会が、大きな役割を果たしたと聞いています。

そして、同協会から、モバイルアプリケーション開発で多くの実績を持つOSTechに、「日本人をこの種目に出場させるために協力して欲しい」という要請がありました。それを受けて、KENスクールでモバイルアプリケーション開発を教えている私に白羽の矢が立ち、出場選手を決める国内大会の開催に関わることになったのです。

なるほど。OSTechや杉山さんが、モバイルアプリケーション開発に精通していたことで、技能五輪との深い関わりができたのですね。それでは、OSTechの社員として出場する選手を紹介してください。

2022年4月に新卒入社して、現在はDXエンジニアリング課に所属するエンジニア、園田拓也さんが出場します。まだIT系の専門学校に在籍していたときに、選考会を突破して世界への切符を手に入れました。そのときにはすでに、OSTechへの入社を決めてくれていました。

私は、日本代表の候補者が園田さんを含む2名に絞られたくらいの時期から、候補選手の指導を行いました。新設の種目ですから、競技内容をしっかり理解してもらい、どのようなトレーニングを積めば良いかをわかってもらうためです。

園田さんは、新しい技術への好奇心が旺盛で、果敢に挑む姿勢を持つ性格。何か新しいチャレンジの機会を提供すると、それが専門外の技術であったとしても自分から意欲的に情報収集し、取り組むタイプです。ひとりでアプリを設計し、完成させなければいけない競技に、非常に向いているエンジニアだと思いますね。

日本代表として、OSTech代表として健闘してほしい

園田さんには、どのような活躍を期待していますか。

メダルを取ってくれることを期待しています。審査対象となる基本事項をしっかりと押さえ、園田さんの持ち味が出せれば、決して不可能なことではありません。モバイルアプリケーション開発に出場するのは11ヶ国と聞いています。その中で強敵は、中国、韓国、ドイツあたりでしょうか。いずれにしても、園田さん自身の技術力だけでなく、OSTechという会社の技術力、そして日本の技術力を世界に示してほしいですね。

最後に、OSTechの皆さんに向けて、メッセージをお願いします。

ぜひ、園田さんを応援してください。技能五輪に参加すること自体が、とても名誉、意義のあること。その上で、園田さんが期待に応える活躍をしてくれれば、うれしい限りですね。興味を持った方は、過去に開催された大会の様子がYouTubeに投稿されていますので、チェックしてみてください。世界的に、エンジニアやいろんな分野の技術者が活躍し、賞賛されていることがよくわかると思います!

【園田選手への応援メッセージを募集中!】
10月に韓国で開催される「技能五輪国際大会」に、OSTech社員として出場する園田拓也さんに、応援のメッセージをお願いします!
メールの件名を「応援メッセージ」として、必要事項を記入の上、お送りください(150文字程度)。
社員のみなさんからの激励として、WEB社内報に掲載いたします。
メール送信先:ostech-magazine@ostechnology.co.jp
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④入社年(西暦)
※記事作成のための参考資料としてのみ使用します。
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