Career Story
|
2025.12.10
Category
Tag
Career Story
|
2025.12.10
BREXA Technology(以下、BREXA Tech)は、自社エンジニア向け研修「Be-Pro研修」(以下、Be-Pro)を新設した。Be-Proの目的は、「成長意欲をキャリアアップに繋げられる環境」を作り上げ、エンジニアのスキルアップやキャリアアップを支援し、実現すること。研修期間中、配属先の業務を引き上げて学びに専念できる点も、この研修の大きな特長だ。終了後には、営業が研修内容にマッチした案件を提案し、配属まで一気通貫でつなぐ。BREXA Techが挑む新しいキャリア支援について、企画・運営を担った技術管理部の岩﨑俊博さんと森裕幸さんに話を聞いた。

■岩﨑 俊博(イワサキ トシヒロ) 技術管理部 次長

■森 裕幸(モリ ヒロユキ) 技術管理部 技術組織統括課 課長
岩﨑 Be-Proは、上流工程へのキャリアアップを目指すための研修です。ITエンジニアは入社してから監視やテストなどの下流工程に配属されることが多いのですが、その後、上流へ進む機会に恵まれない人も少なくありません。そんな中、上流工程に挑戦できるきっかけを研修という形で創出しました。
森 受講期間はコンテンツによって異なりますが2ヶ月や、3カ月のものが主です。前半は上流工程で求められる基礎スキルを座学で習得し、後半は研修の仕上げとして実際の現場を模したシミュレーションやグループワークも行います。
また、その期間については配属先の業務を引き上げて研修に専念できることが肝です。受講後には、営業と連携し、学んだことが次の配属・評価に活かせるように出口設計をさらに充実させています。
森 バリューアップ研修は資格を取得することが目的の研修であったのに対し、Be-Proは実際の現場で活躍できる力を身につけることを重視しています。いわば「資格型」から「実戦型」への転換です。やはり資格取得は自己学習の比重が大きく、受講者によって温度差も生まれやすい。バリューアップ研修を通して見えてきた課題から、より現場に則したスキルを習得できるよう、Be-Pro研修へと形を変えました。
岩﨑 私にとってBe-Proは、かつて自分が味わった遠回りを後輩たちにはさせたくないという想いから始まっています。というのも、私自身がインフラエンジニアとしてキャリアをスタートし、製造業を経験したのち、派遣業界を通じて電子設計、機械設計エンジニアへと経験を積んできました。そのためにかかった年月は、実に10年以上。上流工程に上がるには、転職でキャリアを切り替えるしかありませんでしたが、「チャンスがなかなか巡ってこない」というのが正直な実感でした。だからこそ、Be-Proでは上流工程への挑戦の場を用意したいと考え、監視や運用といった下流工程にいた人が、上位の開発構築やインフラ設計へとジャンプアップできる仕組みにしました。
森 私が意識していたのは、スピード感です。研修終了後にアンケートを取り、さらに次の配属先が決まってから半年後を目安に面談を実施、研修内容が実務に活かされているかを確認し、「ここが役に立った」「ここはいらなかった」という声をもらったら、すぐに講師へフィードバックします。Be-Proはまだ新しい制度ですが、仕組みだけでなく講師と一緒に進化していくことが大事だと考えています。
森 最初に感じたのは、想像以上に多くの人が手を挙げてくれたことです。もちろん研修の選考はありますが、これだけ挑戦したい人が社内にいることに驚きました。中には今回見送りになっても、今後参加するために勉強を始めた方もいます。それだけこの研修に対する期待や熱量が高いのだと感じました。
また、研修を終えた受講者からは「やってよかった」「成長を実感できた」という声が多く寄せられています。受講生同士のつながりも強く、グループワークで成果を出す経験が、チームワークや自信の向上につながっています。今はその成功事例を社内に展開して、次の挑戦者を生み出していきたいと思っています。
岩﨑 私も、受講者の前向きな姿勢に驚かされました。「次の工程に挑戦したい」「上流で通用する力をつけたい」という想いを持った人が多く、研修の場そのものがすごく活気づいています。
また、Be-Proを通じて「チャンスは自分でつかめる」という意識が社内に少しずつ根づき始めていると思います。努力しても機会に恵まれなかった人が、研修をきっかけに自分の可能性を実感できるようになった。それが何よりうれしいです。運営側としても、彼らの姿勢を見て「もっといい仕組み、いい研修にしていこう」と刺激をもらっています。
森 私たちが大切にしているのは、エンジニア一人ひとりが主体的にキャリアを築ける環境を整えることです。「派遣」というと、未だにネガティブな印象を持たれがちですが、実は「派遣」という働き方は、自身のキャリアを深められるチャンスに溢れているんです。「現場を転々とする」という不安定なイメージを持つのではなく、「さまざまな現場で経験を積むことでスキルの幅が広がり、次のキャリアを描きやすくなる」と捉えられるようになってほしい。その価値をきちんと可視化し、一人ひとりが誇りを持てる仕組みを整えることが、私たちの使命です。
岩﨑 森さんが言うように、「派遣」という働き方にはメリットがたくさんあります。私個人としては、この業界を通じて一流メーカーで働かせてもらえたことに大きな恩を感じています。そんな貴重な経験ができたのも、この派遣業界があったからです。現場で学び、成長のチャンスをもらえたことに今も感謝しています。だからこそ、BREXA Techの若手エンジニアにも、Be-Proを通じて自分の可能性を広げてほしいですし、エンジニアが派遣先で評価され、より上流を任されるようになることを期待しています。
森 まず取り組みたいのは、Be-Pro卒業生の配属先を更に充実させることです。まだまだ十分な案件を取り揃えられていないのが現状で、せっかくスキルを身につけても、それを活かせる場を用意しきれていないケースもあります。今後は営業とも連携しながら、上流工程の案件を安定的に確保できる仕組みづくりを進めていきたいです。
もう一つは、Be-Proの存在をより多くのエンジニアに知ってもらうこと。挑戦したいのに、こうした制度の存在をまだ知らない人も少なくありません。今後は各拠点の技術組織リーダーのネットワークを活かして、キャリアアップの道を伝えていきたいと思います。
岩﨑 私は、Be-Proを単発の研修として終わらせず、成長の道しるべとなる研修マップを見せられるようにしていきたいと思っています。たとえば開発系、インフラ系など、それぞれの領域で「この工程を目指すなら次はこの研修」「この資格」といったことを明確にしていきたいです。もちろん研修コンテンツそのものの拡充にも力を入れていき、次の段階に進むためのコンテンツを増やし、学びを続けながらステップアップしていける仕組みにしたいと考えています。
Be-Proを通じて、エンジニアが市場価値を高めていけるよう伴走していきたいと思います。