Career Story

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2020.12.28

【藤枝市プロジェクト座談会】自治体のITサービス運営を引き受けるアウトソーシングテクノロジー初の試みを推進中

PROFILE

  • ◆左:徳永 小百合(プロジェクトマネージャー)

  • ◆中:田邊 佳奈子(運営チーム 新卒入社2年目)

  • ◆右:高橋 那菜(運営チーム 責任者)

中山 雅史、名波 浩、長谷部 誠など、スター選手を輩出しているサッカーの町、静岡県藤枝市。OSTechはいま、その藤枝市が地方創生の一環として手がけるクラウドソーシングサービス、「藤枝くらシェア」(https://fujieda.kurashare.com)の運営を一手に引き受けている。テレワークをしたい藤枝市民と、業務を外注したい企業をマッチングするプロジェクトだ。どんないきさつでOSTechがかかわり、どんなことをしているのか、3名のプロジェクトメンバーに解説してもらった。

「ペッパー君のメンテナンス業務」が思わぬ展開に!?

まずはOSTechのみなさんに、みなさんがやっていることを紹介してください。

徳永 「藤枝くらシェア」は2016年度にスタートした、クラウドソーシングのプロジェクト。たとえば「以前、経理として会社勤めをしていたが、出産を機に退職。いまは藤枝市内の自宅で子育てに専念しているが、空き時間をつかって仕事をしたい」という方と、「経理の実務経験がある人に、1日3時間程度の業務を外注したい」というニーズをもつ企業さんをマッチングするサイトを運営しています。

高橋 サイトは2018年5月に本格始動 し、2周年を迎えたところです。OSTech内の体制としては、運営・企画・営業の3つのチームにわかれていて、私は運営の責任者をしています。運営というのは、私たちが「市民ランサー」と呼んでいる、仕事を求めてサイトに登録している藤枝市民のみなさんをサポートすること。おもに、企業との業務委託契約書の作成やチェックといった、一般の方にはなじみのない手続きについて支援しています。

あとは姉妹サイト「まなシェア」(https://fujieda.manashare.net)のディレクションも担当しています。「くらシェア」では仕事のマッチングをしているのに対し、こちらは市民ランサーさんのスキルアップについての情報を発信しています。「もっと高度な業務を引き受けられるようになって、もっと稼ぎたい!」という意欲をもつ市民ランサーさんも多いので、各種の講座やスクールを紹介して支援しています。

田邊 私は新卒2年目、運営チームの所属でバックオフィス業務をやっています。「くらシェア」と「まなシェア」のSNSアカウントの更新業務や、企業とユーザーが直接やり取りできるLINE@の更新を担当。2020年からサイト全体のアクセス解析も担当しています。

徳永 運営・企画・営業の3つのチームを私がまとめているという体制ですね。

どんないきさつで立ち上がったプロジェクトなのですか。

徳永 そもそものはじまりは…。私はもともとOSTechのロボティクス事業課に所属していて、藤枝市から「市が導入しているペッパー君のメンテナンスを手伝ってもらえないか」というご依頼があったのがきっかけ。そのお話の打ち合わせの際、先方から「ICTを活用したまちづくりを推進しているが、地域でICT人財を育成しても、地域で仕事をする土壌がないがないから、市外に出てしまう 」という課題をお聞きできたのです。

そこで私が「クラウドソーシングというサービスがあります。それを活用するのはどうですか?」と提案してみたところ、市役所の方が興味をもってくだり、「地方創生事業の一環としてやろう」という話になって、先方が国に申請してくださり、5年間の事業としてスタートした──というわけです。

田邊 ペッパー君のメンテナンス屋さんとして行ったら、クラウドソーシング事業が生まれたなんて、かなりレアケースですね(笑)。

OSTechにナレッジがあったからこそ実現

OSTechとして、サービスの運営をするのは初の試みですね。

徳永 はい。立ち上げ当初は、「プログラミングができる人を育てて、藤枝市内でシステム開発ができるようにする」という構想でした。しかし、実際に取り組んでいくなかで、私たちの想像以上に地方企業のIT化が進んでいない状況が見えてきて。また、「すべての人に働ける場を提供すること」が行政側のビジョンということもあり、市民ランサーさんのスキルアップを支援しながら、「いまできる仕事」を受注できるサイトにするという方向に転換しました。

高橋 ITスキルの問題だけでなく、「業務委託」というやり方がよくわからない、という方も少なくない印象です。

徳永 そこをよくわかっていて「スキマ時間で仕事をしたい」という方は、大手のクラウドソーシングサービスを使っていると思います。ただ、そうしたサービスはプラットフォームを提供するだけで、「企業側との関係で、なにがあっても介入しない」というスタイル。その点、うちは「運営事務局が市民ランサーさんをサポートします」というのが大きな違いです。

田邊 OSTechはこれまで、請負案件をたくさんやってきています。ですから、発注者との対話方法、契約やトラブルの回避方法などのナレッジがあり、その点が非常に役立っています。社内の法務部門からも、いろいろとアドバイスをもらいました。会社として契約についてのガバナンスが確立しているからこそ、サービス運営がしっかり成り立った、と感じています。

高橋 サイトをゼロからつくれたのも、OSTechの強みですよね。

徳永 本当にそうですね。私たちのチームにはプログラマーやSEがいないのですが、信頼できる相談相手が社内にいるからこそやれています。社内の同じ課内に開発チームがあるので相談しやすく、適宜、アドバイスをもらえています。

高橋 たとえば「くらシェア」のサイト修正。いま、市民ランサーさんの登録スキルのカテゴリについて、追加・削減を社内の開発チームにお願いしているところです。当初は「アプリエンジニア」「インフラエンジニア」など、ITに特化したカテゴリをたくさんつくっていました。でも 現状、ITにくわしくない市民の方には必要ないものが多いので「IT系」というような大きなくくりにしてしまい、その一方で、経験者の多い事務系のカテゴリは増やそうと考えています。

田邊 こういう当初の予定と違うことが出てきたときに、すぐ反映をしていけるのは社内にIT部門があることの強みですね。ふんわりした質問をしても、開発チームが私たちのいいたいことを的確にくみとってくれるので大変ありがたいです(笑)。

度胸とコミュニケーション力がある人財が結集

このプロジェクト自体、当初、予想もしなかった方向へ進んでいますよね(笑)。社内的にストップはかからなかったのでしょうか。

徳永 普通に考えれば、「なんでウチがやっているの?」という案件ですよね(笑)。でも 私の直属の上司も含めて、「新しいサービスをやってみよう」というチャレンジ精神が社内にあふれていて。だからこそできたと思います。私自身、「自分でプロジェクトをやってみたい」という想いがありました。

前職はSES営業。でも、人財を派遣するだけでサポートができないもどかしさがあり、OSTechならサポートもできそうだったので転職。入社後ほどなくしてロボティクス課に配属になりました。そのなかで藤枝プロジェクトが立ち上がったので、専任に。営業の経験しかない人間でも、違う仕事をやれるチャンスがあるのは、OSTechのいいところだよね。

高橋 そうですね。私はそんな徳永さんにあこがれて入社しました。もともと携帯キャリアショップの店員だったのですが、派遣会社に移ってコールセンターで1年がんばったのですが、電話対応に疲れてしまって…。「事務職がやりたい」と希望して、派遣された先がOSTechでした。そこで徳永さんと出会って、「この人と一緒に仕事がしたい!」と 正社員で入社することになりました。

田邊 私は美術学科出身です。就活中は本当に迷走していて、公務員やらなにやら、よく考えずに受けていました。そんなとき、説明会でOSTechの採用担当者に会い、最初はエンジニア枠で話を聞いていたのですが、「うちにはデザイン枠の採用もあるよ」と。デザイン志望に変えて面接を受けたら、採用してもらえました。

徳永 ちょうど 田邊さんの入社時に私がメンバーを探していて。メンバーを探す際、「ものおじしない人かどうか」を重視していましたね。このプロジェクトは、コミュニケーション力が重要だと考えていたので。高橋さんも 田邊さんもそういうタイプでした。

高橋 私はずっと徳永さんの背中を見てあこがれて仕事をしてきたんですよ!

田邊 そんな高橋さんみたいに仕事ができるようになりたい、と私は思っています(笑)。

やりたいことをやるには、まず協力者探しを

市民ランサーさんの登録者数は、現時点で500名弱。順調に伸びてきていますね。最後に、みなさんの今後の抱負を聞かせてください。

田邊 「くらシェア」は市民のみなさんに対して働く場を提供し、また新しい働き方を提案する、価値あるサービスだと思っています。地域に浸透させていくための活動に注力し、対象地域も拡大させていって、より多くの人 がサービス を受け入れられるよう動いていきたいです。

高橋 サイトの発展形として「滞在する価値があると思ってもらえるコミュニティづくり」が、いまいちばん力を入れて取り組んでいること。仕事のマッチング以外でも、「くらシェア」をふだんから見てもらうサイトにしたい です。

徳永 そうですね。地域の人たちに「このサービスがあってよかった」と思われるものに育てていきたいです。 OSTechの社員としては「ITを使ったサービスを提供できる事業体」になるための最初の一歩になれたらいいな、という思いもありますね。

田邊 会社として前例のないことを実現できるのは本当にすごいです。秘けつを教えてください!

徳永 「自分でやりたい!」と思ったときは、「一緒にやってくれる人」をまず探します。今回の件も、藤枝市役所の担当者の方が後押ししてくれました。やりたいことがあるときは協力者を探すのが、まず大事ではないかな、と。いまは社内のみなさんがよき協力者になってくれていますし、本当にありがたい環境だと思っています。

徳永さん、高橋さん、田邊さんのテンポのいいやりとりをうかがっていると、みなさんの「くらシェアを良くしたい」という気持ちが一つになっているのがよくわかりました。 「くらシェア」の取り組みは、2周年を迎えた今年には累計500名を超える市民ランサーが活動するプロジェクトに成長しました。OSTechが貢献できる「ヒトのチカラだけではどうにもならなくて困っている領域」で、「テクノロジー×人財」が課題解決に役立てた好事例となっています。前例がないからこそ、可能性があるプロジェクト。今後の展開も楽しみです。

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