Career Story

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2020.09.28

【SS】最先端の技術開発に携われるから、世界のIT企業のなかでOSTechを選んだ

PROFILE

  • デイビッド レム(SS事業本部 イノベーション・プラットフォーム部 インダストリーDX課 オペレーション・ディレクター)
    ◆入社年/2014年
    ◆出身/香港
    ◆趣味/水泳などウォータースポーツ全般、ハイキング

2020年7月から、アウトソーシングテクノロジー(以下 OSTech)が開発した複合現実ソリューション『AR匠』が、実地に活用されている。マンション外壁の点検を行うスタッフが、『AR匠』が搭載されたゴーグルを装着して作業。業務の大幅な効率化を実現する、最先端テクノロジーだ。その開発メンバーのひとり、デイビッド・レムは香港出身。なぜ、日本のOSTechで働くことを決め、最先端テクノロジーの開発・事業化に成功したのか。本人に語ってもらった。

MR(Mixed Reality)ゴーグルを装着して建物を点検

同じマンションにずっと住んでいる方であれば、外壁の点検が行われるのを見たことがあるかもしれません。スタッフが専用のハンマーで外壁をたたき、その音から「タイルが浮き上がっている」といった判断をして、適切な補修を行うもの。これまでは外壁を調べる人と写真撮影&記録係の人と、2人1組で作業していました。

しかしいま、長谷工グループさんが点検を引き受けている現場では、ひとりで作業しています。OSTechが開発した複合現実ソリューション『AR匠』に、長谷工グループさんと共同開発したマンションメンテナンス作業のアドオン機能をくわえた『AR匠RESIDENCE』で記録しているからです。

『AR匠RESIDENCE』が搭載されたデバイスを装着して作業すれば、自動的に点検記録が立体的な映像とともに生成されるので、スタッフはひとりですむ。これまでは現場での作業を終えたあと、報告書を作成するのに多くの労力をついやしていましたが、それが不要に。作業にかかる人員数・時間ともに大きく削減することができます。

マンション外壁の点検作業は、かなりの熟練が必要とされます。若い人財が不足するなか、技能の継承が長谷工グループさんだけでなく、業界全体の大きな課題になっていました。でも『AR匠RESIDENCE』があれば、現場から離れたオフィスにいるベテランが、現場のスタッフが見ているのと同じ映像を見ながら、複数の現場にいるスタッフをいちどに管理し、指示を出せます。多くの未熟練者に実地経験を積ませながら、ベテランの知見を伝授することができるのです。業界の課題解決に大きく貢献します。

長谷工グループさんとのコラボ事業がうまくスタートできたことで、いま、とくに建設業界の方から、たくさん問い合わせをいただいています。「『AR匠』を当社でも使いたい」「『AR匠』を使ってなにができるか相談させてほしい」と。こうしたお話をきっかけに、さらに活用例を広げていきたいですね。

モノづくりに携わりたくてニッポンへ来た

私は香港生まれ。香港大学の電子電機工学科を卒業したあと、さまざまな企業で働きました。あるとき、勤務先が日本市場へ進出することを決め、日本拠点のメンバーとして、私にも声がかかったんです。以前から、日本には興味がありました。私はITだけでなく、リアルなモノづくりにも強い関心がありますから。それで、日本へ赴任することを決めたんです。

実際、来日してみると、日本はモノづくりのダイナミズムにあふれていました。「日本の企業で働いてみたい」と思いましたが、当時の私は日本語がおぼつかない。「人事部にレジュメを送って、担当者に面接してもらって…」という正攻法では、とても雇ってもらえそうもありません。それでSNSを使いました。中小・ベンチャー企業の社長のアカウントに、「あなたの会社の新しい戦略を提案させてください」とメッセージを送ったんです。10人ぐらいに送ったかな。そのうちのひとりからお会いする機会をいただき、採用してもらえました。

その後、別の社長さんに声をかけていただき、ITベンチャーに転職。そこが2014年にOSTechのグループ入りしたことで、私も仲間入りしたわけです。

夢を実現するため世界中へ

OSTechの一員になったあと、大手国内電機メーカーさんの英国での開発プロジェクトにかかわらせてもらいました。英国チームと日本チームのスカイプ会議で通訳を務めたり。正直、通訳としては、日本語力が不十分だったと思います。でも、テクノロジー関連の知識はあると自負していました。テクノロジーの知識が少ない、本職の通訳さんよりは、うまくこなせたのではないかと思います。

いったんこの電機メーカーさんの仕事からは離れたのですが、クライアントさんが「デイビットに、もういちどお願いしたい」といってくださり、その仕事に復帰しました。自分の仕事が認められて、とてもうれしかった。

その後、まったくのゼロの段階から『AR匠』の事業開発に携わりました。もともと、現場へ派遣される仕事と並行して、OSTechのソリューションのマーケティング活動にも携わっていた。そのなかに『AR匠』の原型になったものもあったんです。私はその宣伝動画をつくったり、展示会でデモをするなど、テストマーケティングをしてみました。

するとかなりの反応があり、当時の上司から「本格的に事業として推進しよう」と指示されました。2018年のことです。そこから開発チームが立ち上がりました。技術上の課題を克服するため、ドイツのARベンチャーと交渉して提携したり、マイクロソフトの複合現実プラットフォームを使わせてもらうため、米シアトルのマイクロソフト本社でプレゼンしたり。世界中を飛び回りました。そしてついに、このほど長谷工グループさんとのコラボで、『AR匠RESIDENCE』を世に送り出すことができたんです。

※『AR匠RESIDENCE』に関する長谷工グループさんとマイクロソフトさんとの共同記者会見の模様は、こちらのブログ記事でも紹介しています。

拡張現実空間のGoogleになってみせる

今後の目標としては、まず『AR匠』の事業を大きくしていくこと。「拡張現実」という、人類がいままで使っていなかった空間を使えるようにすることで、世の中を大きく変えていきたい。たとえば、まったく新しい情報サービスをつくり出すことができるかもしれません。

いま、情報サービスにおけるNo.1はGoogleです。でも、Googleがあつかうのはヒトがネット上に入力したり、アップロードした情報だけ。『AR匠』を使えば、ゴーグルを通して見た現実空間+拡張現実空間の映像が、すべてデータベースに格納される。その情報量は膨大。それをAIで分析することにより、さまざまな分野で役に立つ情報をつくり出すことができます。

『AR匠RESIDENCE』でいえば、ゴーグルを通して建物の外壁点検したデータを集めて分析。それをもとに将来的には「ある建物の外壁をゴーグルごしに見ただけで、こわれそうな部分に危険マークが表示され、補修に必要なモノのリストも表示される」といったことも可能になるでしょう。「ググる」より手っ取り早いですよね(笑)。OSTechが、新しい時代のGoogleになれるのです。

所属する「イノベーション・プラットフォーム部」では「毎週ひとつは新しいビジネスモデルのアイデアを出す」というノルマがあって、もう大変です(笑)。でもだからこそ、やりがいを感じています。次の時代のOSTechの柱となる事業を立案して、会社に貢献できたら最高ですね。

編集部が直撃インタビュー! この機会に聞いちゃいました

「来日したころは、日本語がおぼつかなかった」というデイビッドさん。でも、いまはペラペラですね。どうやって習得したのですか。

OSTechに来てから、グンと上達しました。お客さんとのコミュニケーションを任せてもらえるので、日本語を使う機会が以前よりも、すごく増えたんです。以前は「日本語を使う場面にはデイビッドは出なくていいよ」といわれることが多かったので。でも、アウトソーシングテクノロジーは現場重視というか、「いちばんよくわかっている人間が説明するべき」という方針。とくに『AR匠』の営業を任せてもらえたのは大きかった。自分ひとりでお客さまに『AR匠』を日本語でプレゼンして、採用してもらえたときは、本当にうれしかったですね。

日本での生活にも、もうなじんでいるようですね!

はい。海外の友だちが日本に来たときには、案内役を務めていますよ。私は日本食が大好きなんで、お酒を飲みながらサシミを食べるのがいちばん幸せな時間。それは日本に来る前から。香港での学生時代、仲間どうしで「なにか食べよう」ってなったとき、たまたま近くに回転すし屋さんがあって。そこではじめて食べた日本食が衝撃を受けるほど、おいしかった!

こんど、ご一緒にお願いします(笑)。話題を変えて、デイビッドさんは世界中のいろんな会社で働いてきていますよね。そのなかでアウトソーシングテクノロジーのいいところはなんだと思いますか?

起業家精神をもっているところだと思います。挑戦したければ、挑戦できる環境がある。私自身「『AR匠』をぜひ、やりたい!」といってOKしてもらえた。小さいベンチャー企業であれば、社員にどんどんやりたいことをやらせてくれる会社はけっこうあると思います。でも、OSTechほど大きな会社で、これほどチャンスをくれるところはめずらしいんじゃないでしょうか。

それは経営陣の方針でもあると思います。茂手木社長が最近よくいっている「最先端テクノロジーと、それをあつかう人財をセットでお客さまに提供する」。あれはすごく画期的なビジネスモデルだと思います。人財派遣の会社でそんなことを考えているところはないでしょう。あのビジョンを実現するには、社員からどんどんアイデアを出して、新たな「テクノロジー×人財」の組み合わせを考えていかなければならない。OSTechが起業家精神にとんでいるのは、経営陣にビジョンがあるからだと思います。

なるほど。それでは最後に、「『AR匠』のような、ゼロから新しい価値を生み出す仕事をやってみたい」と考えている若手のエンジニアに対して、メッセージをお願いします。

そうですね…。新しい価値をゼロから生み出すのに、必要なものは2つあると思います。第一にパッション。新しいものに取り組んでいるとき、必ず「それはムリだよ」という声があがります。でも私はやめなかった。それは「『AR匠』はすばらしいアイデアだ。これをぜひ実現しなければならない」と思っていたから。あなたもパッションを燃やしてください。

もうひとつは推進力。事業を立ち上げるとき、ステイクホルダーがたくさんいます。そのすべてに納得してもらい、満足してもらえるように、ねばり強く推進していかなければならない。大変な作業ですが、パッションと推進力があればなんとかなるものですよ。

ありがとうございました!

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