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2022.12.12

【女性活躍推進プロジェクト対談】 「Diversity&Inclusion」をOSTechで実現させましょう

全体で約2万5,000名のメンバーが在籍するOSTechグループ。その内、約30%を占める女性をはじめ、外国籍の方や障がいがある方など、多様なメンバーが活躍中だ。そうした“Diversity&Inclusion”(ダイバーシティ&インクルージョン、以下D&I)をさらに進めるためには、例えば「仕事と育児の両立を支援する制度」や、「ダイバーシティを受け入れる風土醸成」など、さまざまな改革が必要だ。今回は、「女性活躍推進プロジェクト」のメンバーである人財戦略本部 エキスパート採用部 課長の若林聖子と、人事部門を担当する管理本部長の阿部永吾による対談を企画。誰もが活躍できる会社にするために、何をするべきなのか語り合ってもらった。

PROFILE

  • 阿部 永吾(取締役 管理本部長)

  • 若林 聖子(人財戦略本部 エキスパート採用部 課長)

「『多様性』のある組織は、新たな発想やイノベーションを生み出す」

まずは今、なぜOSTechにD&Iが必要なのか、解説をお願いします。

阿部 私たちOSTech、そしてOSグループは、持続的成長を図り、さらなる発展のために、2023年~2025年を対象とした中期経営計画を策定しています。
その編成方針において、D&I、リスキル・リカレント教育による中長期的な人財の質の向上など、「“はたらく”を変える」方針を掲げています。

国内技術系派遣事業で、OSTechグループは業界トップに達することができました。トップランナーに躍り出たこれからは、規模と質の双方の強化に努めるとともに、当社自身がフロントに立ち、新たな領域を切り拓いていく必要があります。

そのためにはOSTechのメンバー一人ひとりがそれぞれの持ち場で新しいことにチャレンジして、世の中や社会に貢献する領域を拡大していくことが望ましい。そう考えたときに、メンバーの多様性があればあるほど、可能性が広がるはずです。性別、年齢、国籍、障がいの有無といった属性に関わらず、誰もが活躍できる職場環境を整備する必要性は、そこにあります。メンバーのさまざまな個性を受容し、活かす「Diversity」の推進こそ、イノベーションを起こし、新たな価値を生み出していく、OSTechの次なる企業成長のカギを握っているのです。

では、D&Iを推し進めるためには、どのような課題がありますか。

若林 制度面からいえば、まず女性のライフイベントとキャリアの両立ができる会社にしていきたい。それには、女性エンジニアの育休や職場復帰の制度・環境を整えることも重要ですが、子育てや家事に専念する男性を支援する制度も必要になると思っています。例えば、主“夫”の男性が、エンジニアとしてのキャリアを追求する女性を、家庭の面からサポートするかたちがもっと増えれば、女性のキャリアの継続に大きな力になるはずです。OSTechを、そうしたケースに対応できる柔軟性のある会社にしていきたいですね。

阿部 技術社員・内勤社員を問わず、従業員の多様な経験、個性、価値観などを尊重し合い、喧喧諤諤(けんけんがくがく)の議論を通じてインパクトを与えていくことを目指しています。
時代と共に、社会や企業への期待は変遷しつつあり、多様性を尊重する風潮は高まっています。OSTechグループには約2万5,000人のメンバーがいて、さまざまなパフォーマンスの方法がある。その中から、新しいロールモデルを見出して、会社全体を変えていくことができるはずです。それによって、OSTechを「あらゆる人財が、それぞれの働き方や役割で能力を発揮できるプラットフォーム」にしていきたいですね。

D&Iが進むと、例えば「男性で日本人で健常者」という、マジョリティに属する方々も、働きやすくなっていくのですね。では、そうしたD&I推進の手始めとしてOSTechが進めている、「女性活躍推進プロジェクト」について、どのようなことをしているのか、教えてください。

若林 現在、プロジェクトでは産休・育休で長期休業したメンバーの復職支援プログラムの作成に取り組んでいます。プロジェクトを本格始動させる前に実施した社内アンケートで、女性メンバーが最も課題に感じていたことが、「産休・育休から復職してキャリアを継続できる体制が整っていない」ことだったからです。

この取り組みが一段落した後は、若年層向けのキャリア形成支援や全社員向けの働き方の多様化推進に着手する予定。2025年を目途に、これらを実現していきます。「女性活躍推進プロジェクト」のメンバーは現在、私を含めて13名。新卒入社2年目の方を始め、所属も経歴も多様です。オブザーバーの阿部さんにも加わっていただき、1か月に1度のペースでミーティングを行い、プロジェクトを進めています。

「時短勤務できる仕事」のデータベース化を実現

復職支援では、どのような成果がありましたか。

若林 復職時、まず時短勤務を選択する方が多いことから、それを実現しやすくするため、OSTech内で働ける職場情報を全社的に共有。そのなかから、復職者と管理職が一緒になって、最も働きやすい職場を選んでいく仕組みを作りました。「今までよりもずっと早く、配属先が見つかるようになった」という声が出ていて、一定の成果があったと思います。

阿部 今後、より復職しやすくするためには、就業継続支援のための制度や運用にも力点を置きたい。上場企業と同等レベルの制度拡充も進めております。
また、お客様先での仕事についても、時短勤務が可能になることが望ましいでしょう。それには、お客様の理解が得られるように働きかけていく必要もあります。そうした取組を重ねていき、最終的には離職者を減らすことが大事。その点は徐々に成果が出てくるものだと考えています。

若林 「時短勤務できる職場情報の共有」は、管理職向けに、復職を支援する方法を知ってもらうセミナーを実施しているなかで必要性を認識し、実行にいたったものです。セミナーでは、受講している管理職の方から「復職支援といっても、以前のポジションそのままは非常に難しく、時短勤務の仕事が必要」という意見がたくさん寄せられました。どう解決するかを思案していた矢先に、ある部署から「育休復帰後の時短社員も含め、このポジションに応募してくれる社員を募集」という公募の相談をもらいました。そこで、それぞれのニーズをマッチングすれば最適化が図れると思い、職場情報をデータベース化し全社共有することにしたわけです。

管理職のみなさんがリアルな悩みを打ち明けてくれて、そのお陰で社内に新たな仕組みができ、一歩前進した。こうした取組を重ねていくことが大事です。今回のセミナーでは、育休を経験した方々から、“復職にあたって壁になったこと”などをヒアリング。その結果を、受講している管理職のみなさんに配付しました。生の声を届けたことで、当事者意識を持ってくれたのかもしれません。

阿部 復職者支援、その先に真の女性活躍推進を進めるためには、私は管理職の意識の課題があると考えています。復職者は女性が圧倒的に多いのですが、一方で管理職側は、現状では男性が管理職全体の9割を超えています。管理職は、女性に対する遠慮や苦手意識が残っている、また時として「時間をいとわずに働くことができる従業員こそ戦力」といった意識から、比較すると時間の制約のある女性のマネジメントに慣れていないという実態があると見ています。

 今後は、復職者に現場を紹介する営業職や、復職者と一緒に仕事をすることの多い事務職を対象として、同様のセミナーを実施することも考えています。

D&Iを浸透させていくのは毎日のコミュニケーション!

セミナーを通して、受講者の方々に、どのような変化がありましたか。

若林 復職された方に対する意識が高まったと思います。例えば、小さいお子さんの育児をしながら勤務している方への対応。お子さんが熱を出し、急に休まなければならなくなった。そんなとき、管理職の方が「誰が休んでも大丈夫な体制にしているから、心配せず休んでください」と。管理職の方に悪気は全くないのですが、それを聞いた方は「私がいてもいなくても問題ないのだ」とネガティブに受け取ってしまうかもしれません。大丈夫な体制づくりができている管理者は非常に優秀なのですが、それをそのまま本人に伝えてしまうよりも、“今日を対処していくためのサポート”と、“明日も安心するように促していく”ことで安心感を与えてあげてほしいですね。

そうした日ごろの言動も含めて、「細かい配慮を行き届かせることが大事なのだ」と、セミナーを通して実感してくれた方が多いと思います。

管理職者向け復職支援セミナー資料より抜粋

私自身、20代で管理職になったばかりのころ、17時開始で設定された月1の部の会議がありました。当時の私は、育休から復帰して時短勤務だったメンバーのために、会議時間を変更するという発想が持てていなかった。もしかしたらその方は会議に参加できず、疎外感を味わっていたかもしれません。

セミナーで共通認識を作るということも必要ですが、こういったちょっとした“気づき“によって働く場所に変革をもたらすこともできる。私たち社員自身が、毎日のコミュニケーションで新たな文化を形成していければと考えています。

最後に、OSTechのみなさんに向けて、メッセージをお願いします。

若林 「女性活躍推進プロジェクト」によって、みなさんにとって、より働きやすい環境を整えていきます。ですが、変わるのをただ待っているだけではなく、みんなで文化形成していきたいですし、共感いただけるのであれば、ぜひ「女性活躍推進プロジェクト」に関わってほしいと思っています。この記事を読んで「参加したい!」と思ったOSTechの社員の方は、掲示板に掲載されているメールアドレスまでご連絡ください。性別、年齢、経歴、国籍などに関係なく受け付けます。業務との調整は必要ですが、希望や質問があれば、声を掛けてください。

阿部 OSTechの経営理念は「WORKS INNOVATION COMPANY」です。「プロフェッショナルな人財を輩出し、 人とテクノロジーを融合させ、 あらゆる産業のイノベーションを支援し、 働きがいの持てる社会を実現する」という意味を込めています。こうした理念は、みなさんと一緒に取り組んでいかなければ実現することはありません。ぜひ一緒に、すべての働く人が自分らしく活躍できる未来を創造していきませんか。「女性活躍推進プロジェクト」に、新しい仲間が加わることを楽しみにお待ちしています。

これからが楽しみですね!OSTech ONLINE MAGAZINEでは、これからもOSTechのSDGsへの取組を紹介していきます。本日はありがとうございました!

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