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2021.06.07

【WEB担当者 インタビュー】コーポレートサイトリニューアル メインビジュアルのモチーフは何?

命あるもののように、なめらかに動く点の集まり。たくさんの点が集合、連動し、大きなうねりをつくり出す-−。2021年4月、アウトソーシングテクノロジーのコーポレートサイトがリニューアルされ、イメージが大きく変更されました。メインビジュアルは、ブルーからピンクへと移り変わる背景色とともに、未来志向のアニメーションに。そして多様性が感じられる動画。UIに基づいたデザイン。このすべてをリンクさせるコンセプトとはどんなものなのでしょうか? リニューアルプロジェクトのディレクションを担当した広報ブランディング室WEBチームの井上一也さんに話を聞きました。

■コーポレートサイト
https://www.ostechnology.co.jp

PROFILE

  • PLOFILE
    井上 一也(広報ブランディング室所属)

    2017年入社

    佐賀県出身

構想から1年数か月の大型プロジェクト

コーポレートサイトのリニューアル、一段落といったところでしょうか。お疲れさまでした。いつごろからプロジェクトがスタートしたのか、教えてください。

そうですね、コンセプト出しからだと2020年1月くらいです。オープンまで1年と数か月くらいかかっていますね。一部改修はこれまでもありましたが、全体を改修したのは数年ぶり。私が入社してからは初めてのことです。本当はもっと早く完成する予定でしたが、コロナ禍もあって撮影などのスケジュールが後ろ倒しになって。当初のスケジュールにあわせて進めることも考えとしてはありましたが、会社の顔でもあるサイトなので、UX(ユーザーエクスペリエンス)やUI(ユーザーインターフェイス)はもちろんのこと、デザインには妥協したくなかった。関連する部署の誰もが納得する形にするためには、相応の時間が必要でした。サイトのリニューアルを待っておられた方には申し訳なかったですが、期待に応えられる内容になったと思っています。

そもそも、どういうニーズや目的があってコーポレートサイトリニューアルのプロジェクトが開始されたんですか。

本来、コーポレートサイトは3年から5年のスパンで改修されるのが一般的です。サイトデザインにもトレンドがあるので、旧サイトも設計や構成内容の見直しが必要な時期がきていたと思います。また、中長期経営計画を考えたときに、以前のサイトがそれに見合う構成であったかといわれると、疑問がありました。新しいミッションステートメントが発表されましたが、その内容に符合するものである必要もありましたね。

ひょっとしたらまだ完成していなかったかも…

サイトを構成する要素がたくさんある上に、会社の顔でもあると考えると、とても大きなプロジェクトであることがわかります。完成するまで気が遠くなるような業務量ですよね。大まかでいいのですが、どんなタスクがあったのか教えてください。

そもそも、サイトをリニューアルするにあたっては、大まかに説明しても10段階以上のステップがあります。私がこのプロジェクトに関わりだしたのが、下のステップでいうと②か③くらいからでした。グループ会社のサイト改修はこれまでにも担当していたので、コロナ禍もあって進捗が滞っているときに、ディレクションをして欲しいと依頼されました。

当時は、在宅勤務の人も増えて、関係者が集まって打ち合わせすることができなくなってしまった時期で、会議ツールの使い方もまだ慣れていないころ。関係している各部署のヒアリングから始めて、構成内容やテキストの確認など、何度もやりとりをする必要がありましたが、ヒアリングひとつにしても最初は苦労しましたね。

でも、やりとりが大変だからといってスケジュールが延ばせるわけではありません。外部の制作会社、アドバンストエンジニアリング課(以下、AE課)と連携して進めていましたが、コンセプトを引き継いで全体を統括するのは広報の仕事。AE課にお願いして時間短縮のために、⑥⑦⑧のサイト制作作業と⑨のCMS化を並行して進めました。本来であれば、ビジュアルだったり、掲載内容だったりをひととおり完成させて、HTML化した後CMS化を行います。でもパーツの完成を待っていたら、スケジュールは短縮できない。同時並行で進めていなかったら、今もまだリニューアルできていなかったと思います。

【サイト改修ステップ】
①コンセプト・ターゲットの設定
②サイトマップ作成・すり合わせ
③関係各所へのヒアリング(コンテンツ追加)
④ワイヤーフレーム作成(情報設計)
⑤掲載内容作成
WEBデザインへの落とし込み
⑦コーディング(HTML化)
⑧アニメーション作成・修正
CMS(管理ツール)化の構築依頼
⑩テスト環境での最終調整
⑪ブラウザ・デバイスごとに表示確認
⑫完成

途中参画でも、自分がハブになることを覚悟

工夫もあってスピードアップすることができたんですね。でも、プロジェクトに途中参画だったとは驚きです。

「助言もらえませんか」といわれて、打ち合わせでアドバイスや確認作業が続くようになったときに「あれ、これひょっとして自分が完成まで持っていかないといけなくなるんじゃないかな」と、予感のようなものを感じました。(笑)同時に、最後まで担当するってかなりしんどいぞと。でも、さっきも言いましたが、コーポレートサイトは広報が舵を取って運用していくべきもの。逃げられないなと思いました。

やるしかないと覚悟が決まったのは、前述の⑥WEBデザインへの落とし込みまで進捗したときです。デザインやビジュアルは決まっていても、実際にWEBデザインへ落とし込んでみると、変更が必要になるものが必ず出てきます。これまではパーツとして単体で扱ってきたものを組み合わせてレイアウトするので。その段階になって、これまで以上に質問がたくさん来るようになりました。そこで「ああ、もう自分が主になって進めないとまわっていかないな。着地させるためには自分がハブになるのが適任なんだろうな」と。(笑)

覚悟が決まったのは結構後半なんですね。(笑) では、覚悟を決めてディレクションした、ここはこだわったという部分を教えてください。

やっぱりメインビジュアルですね。一つひとつの粒子を人に見立てて、一人ひとりの力は小さくても、それが集まることで大きなうねりを生み出す。グローバル企業として、これから大きな海原に飛び出していく、挑戦するというイメージです。新たなものを生み出していくという印象を持たせるために、ブランドカラーを単色にはせず、「ブルー」と「ピンク」をグラデーションにしました。

「ブルー」には、ボクシング挑戦者の青コーナーの色であることから、どのような場面であっても、つねに挑戦者の気持ちを忘れないという気持ちをこめています。「ピンク」は、新たな未来や多様性を表現しています。

イメージビジュアルは早い時期に決まっていたのですが、アニメーションがなかなか思う動きになりませんでした。最初は線で表現していて、今のような滑らかな動きではありませんでした。カクカクしていましたね。(笑)

でも今思えば、それがかえって良かったのかもしれません。そこから、これを美しいものにしなければならないーーという共通認識がメンバーに生まれたんです。コンセプトにより近いものにしようと、メンバーで話し合ってうねりを付け加えました。そして線で表現していたものを粒子にする案が提案され、そのサイズを大きくしたり、小さくしたり…。細かな微調整を重ねて、完成まで半年以上かかりました。

半年以上ですか! シンプルなもので構成されていますが、だからこそちょっとしたところにこだわりが必要なんですね。

そうですね。実は今の内容の、ひとつ前の段階でいったんGOサインは出ていました。OKが出て良かったとは思っていましたが、いまいち納得できていなかったんですね。これで出していいものかと悩んで悩んで。制作会社さんに相談して、粒子をさらに小さく、動きを滑らかにして現在のものに確定しました(笑)。制作会社さんには最後までご迷惑をおかけしましたが、その分いいものになったと思います。これまで関わってきた仕事の中でもNO.1といえるものにすることができました。

納得の自信作! でもまだファーストステップだと聞きました。

たくさんの人の力を借りて、プロジェクトメンバーみんなでつくりあげたので、やり遂げた感があります。ご協力いただいたみなさん、ありがとうございました。

これで業務完了、ひと安心と思いたいのですが、実はもうすでに次の企画が走り出しています。

コーポレートサイトが新しくなったので、それに伴ってほかのサイトもリニューアルが予定されています。コーポレートサイトにしても、まだまだコンテンツが追加されます。これが完成ではなく、まだファーストステップなんです。これからも随時、アップデートしていく予定なので、社員のみなさんも定期的にチェックしてもらって、変化を楽しみにしてもらえるとうれしいです。

新しくなったコーポレートサイト。メインビジュアルのモチーフは何か、推理する声も上がっていましたが、いかがだったでしょうか。随時アップデートしていくということなので、今後もぜひお楽しみに♪